掲載日 : [2004-05-12] 照会数 : 3562
わい曲教科書許さない 世論へアピール強化(04.5.12)
資料集の作成も検討…対策委が方針
在日韓国青年会(壽隆中央会長)は、今年に再燃すると見られている歴史教科書の歪曲記述に関するいわゆる「教科書問題」に対応するため、幅広い市民団体との共闘や問題を理解するための資料作りなどを進め、広く日本市民に訴えていく方針を確認した。
これは、4月24日に青年会の全国から選抜された委員で構成されている教科書問題対策委員会で意見の一致をみたもの。委員会によると、一昨年の「新しい歴史教科書をつくる会」による歴史教科書が正しい歴史を伝えていないことを前提に、韓日間の正しい歴史認識を記述した教科書の採択が必要との認識で一致したという。
これらの認識の上で、委員会の方針として、教科書問題の本質をわかりやすく記述した資料や用語集を作成し、幅広く日本市民にアピールすることにした。同時に青年会内部の学習も強化し、広く市民団体との共闘も図っていく構えだ。
特に、在日同胞の歴史学者など知識人を総動員し、「つくる会」がこれまで主張してきた部分に対して反論する形の資料も検討することにした。
もし今年の教科書検定で「つくる会」が主導する教科書が通過した場合、採択を決定する自治体に対して、十分な説明を通じて採択しないよう呼び掛けていく陳情活動も視野に入れている。
青年会のほとんどのメンバーは3世世代で、3世以降の同胞と日本市民が正しい韓日史を学ぶためにも教科書問題に全力で取り組んでいきたいという。
(2004.5.12 民団新聞)