掲載日 : [2004-05-12] 照会数 : 3247
「軍事会談」に再合意 北側が突然受け入れる(04.5.12)
「核問題」は言及なし
【ソウル】南北は4日から平壌で開かれた第14回南北長官(閣僚)級会談の最終日である7日、韓半島の軍事的緊張緩和や信頼構築に向けた将官級の軍事当局者会談の早期開催に合意した。将官級会談は今年2月の第13回長官級会談で合意しながら、北側が開催を先送りしてきたもの。
南北は同日午前11時まで将官級会談の開催について合意に至らず、次回会談の日程だけを盛り込んだ共同報道文をまとめた。しかし、北側団長である権浩雄内閣責任参事が、最後の全体会議の後、アシアナ航空のチャーター便でソウルに戻ろうとしていた韓国側首席代表の丁世鉉統一部長官に緊急協議を提案し、「わが軍から軍事当局者会談に同意するという連絡を受けた」と伝え、「双方は将官級会談の開催に合意した」という文句を追加した共同報道文の発表にこぎつけた。
将官級会談の開催時期について、韓国側は今月中の開催を提案したが、北側は共同報道文に明確な時期を盛り込まなかった。その代わり、権北側団長は「近いうちに実現するだろう」と表明した。丁韓国側首席代表も「5月中に実現すると見ていいのではないか」と述べた。
政府当局者は、「将官級会談が開かれれば、ワタリガニ漁の最盛期である毎年5〜6月になると、南北漁民の操業と関連して頻発する西海上での偶発的な軍事衝突について協議が行われるだろう」と伝えた。
南北は2000年6月15日の首脳会談以降、同年9月の国防長官会談や京義線・東海線連結事業に向けた佐官級の軍事実務会談を数回行ったことはあるが、軍事的緊張緩和に向けた将官級会談は今度が初めて。
双方は今回の長官級会談で、「南北共同宣言」(2000年)が発表された6月15日を前後した第10回離散家族再会の実施や、連絡事務所のソウル・平壌設置、「南北社会文化協力分科会議」の構成および運営などについては合意に至らなかった。第10回離散家族再会は6月19〜24日に金剛山地域(北韓)で行うことで意見の接近を見たという。北側は、12日から北京で始まる「6者会談」作業部会など北韓核問題には言及せず、合意事項を盛り込んだ共同報道文にも、核問題に関しては一切言及がなかった。
次回の第15回長官級会談は8月3日から6日までソウルで行われる。
(2004.5.12 民団新聞)