掲載日 : [2005-10-05] 照会数 : 7676
愛国の心は永遠…在日学徒義勇軍 55周年式典
[ 感慨をかみしめた式典=9月29日、仁川 ]
愛国の真心は永遠…在日学徒義勇軍参戦55周年式典
【仁川】在日学徒義勇軍参戦55周年式典が9月29日、仁川市の寿鳳公園内にある参戦記念碑前で執り行われ、在日学徒義勇軍同志会の柳升鎬会長ら300余人が参席した。
民団中央本部の金宰淑団長は、「在日学徒義勇軍の愛国の心は、わが国の隅々に知られている。今後も世代を超えて、その精神を引き継いでいこう」と語りかけた。仁川市の安相洙市長も「本国の危機を救うために献身された在日学徒の皆さんは韓国の元老であり、その崇高な精神を忘れてはならない」と続けた。
大阪から毎年参席しているという在日2世の女性5人は口々に「祖国を守らなければならないと言い残し、戦場に散った夫の死をとても誇らしく思う。式典に出席するたびに感慨を新たにする」と思いを込めた。
仁川市立大学の学徒軍による献詩朗読の後、在日学徒義勇軍同志会日本支会の権東国会長と在日韓国青年会の壽隆会長が万歳三唱をして記念式は滞りなく終了した。
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642人参戦…痛ましい犠牲
《解説》55年前の6月25日に勃発した韓国戦争。亡国の危機を救おうと、韓日間の国交もない時代に異国で勉学に励む同胞学生らが、祖国戦線に向かった。第1陣から第5陣まで参戦した青年・学生らは642人。
そのうち135人が犠牲になり、265人は日本に戻ったが、残りの242人は韓国にとどまらざるを得なかった。52年4月のサンフランシスコ講和条約発効により、再入国業務を管理するようになった日本政府は、在日学徒義勇軍の出入国業務に関与していないという理由で、日本への再入国を許可しなかったためだ。韓国戦争は韓日間に離散家族を生むという悲劇をももたらした。
73年、ソウルの国立墓地に在日学徒義勇軍慰霊碑を建立。79年には第1陣が参戦した50年9月24日を記念し、仁川市の寿鳳公園に在日学徒義勇軍参戦記念塔を建て、毎年記念式を行っている。
(2005.10.05 民団新聞)