掲載日 : [2003-01-29] 照会数 : 6668
大阪府教が韓国語学習CD・民族学校が協力(03.1.29)
[ 韓国語の歌を吹きこむ建国高校生 ]
府立高校生の「韓国語」学習の手助けに
「アリラン」「故郷の春」など建国高と朝鮮高が音楽編協力
【大阪】大阪府教育委員会は府立の各高校で韓国語を学ぶ生徒たちのためにと初の音声教材『韓国・朝鮮語資料集(CD版)』を3月に発刊する。CD教材は会話編と音楽編で構成。府立高の在日同胞教員と白頭学院建国高校生徒らが作成に関わっている。
音声教材の開発は府立高校の韓国語開設校で教壇に立つ在日同胞教員らがかねてから府教委に要望していたもの。府教委としても01年度に制作した初の『資料集』が学校現場で好評だったことから予算化した。
CDに収録したのは資料集にも掲載した会話の主なやりとりと韓国語の歌5曲。会話編は府立高校で韓国語を担当している在日同胞の任喜久子教諭と姜聖律常勤講師、韓国生まれの金智賢指導助手の3人が昨年11月から今年の1月にかけて3カ月がかりで吹き込んだ。
音楽編には「アリラン」「故郷の春」「われらの願い」「目・目・目」のほか、02年サッカーワールドカップの日本代表の応援歌「翼を下さい」が吹き込まれている。
歌は白頭学院建国高校1年生の6人と東大阪市内の大阪朝鮮高級学校コーラス部に所属する3年生の15人がそれぞれ分担した。
建国高校では「アリラン」と「翼をください」を担当、昨年12月から冬休み返上で練習に打ち込んできた。「アリラン」は応援歌風バージョンを含めて2曲。収録作業は14日、同校音楽室で行われた。立ち会った李鐘建同校副校長は「このCD教材をきっかけにして同じ世代の高校生が一人でも多く韓国語に興味を持っていただけたら」と期待を込めていた。
翌15日には大阪朝鮮高級学校で残りの3曲の収録を済ませた。同校関係者は「同世代の生の声、日本の学校で学ぶ生徒たちの刺激になればと思っています」と話していた。
また、府教委は今回の追加教材作成に際して『音声教材資料集』に掲載の練習問題を一部入れ替え、イラストも一層見やすいものにした。韓国語のカリキュラムを組む府立高校21校の生徒840人と担当教員が来年4月から使用する。CDは国際理解教育の教材としても活用するため1200枚作成する。
なお、来年度はビデオ教材の作成も検討しているという。
(2003.01.29 民団新聞)