掲載日 : [2007-05-30] 照会数 : 5854
21世紀の国際化発信 朝鮮通信使パレード各地
[ 小嶋市長(右)と「国書」交換の儀を終え握手する姜再慶民団静岡県本部常任顧問(清見寺で) ]
[ 「舞鶴マダン」の旗を掲げて歩く民団支部関係者ら ]
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静岡市長と「国書」交換
【静岡】朝鮮通信使の再開から400周年を迎え、静岡市内では善隣友好の歴史に学ぼうと19・20の両日、さまざまな記念事業が行われた。民団静岡県本部(金光敏団長)でも記念事業の盛り上げに一役買った。
メーンは朝鮮通信使再現行列(同事業推進委員会主催)。静岡の民団と婦人会関係者も加わり、330人が19日は駿府城周辺、翌20日は清水区の興津公民館を出て清見寺に向かって練り歩いた。沿道では住民が拍手で出迎えた。
清見寺での式典では小嶋善吉市長が三使官を出迎え、正使役の姜再慶民団静岡県本部常任顧問との間で「国書」を交換した。同一の地域で朝鮮通信使行列を連日にわたって再現したのは静岡市が初めて。式典を締めくくるあいさつに立った記念事業推進委員会の金両基委員長は「21世紀の静岡発国際化」の端緒にしようと呼びかけた。
関連事業として、清見寺とフェルケール博物館では特別展「朝鮮通信使と清見寺」が開かれている。清見寺は19日までの1週間で1000人の観覧客でにぎわった。6月10日まで。
シンポも開催
「次代へつなぐ善隣友好の輪」をテーマとした朝鮮通信使400周年日韓国際シンポジウム(朝鮮通信使交流議員の会、静岡市主催、国土交通省共催)は20日、清水区内のホテルで開かれた。駐日韓国大使館から柳明桓大使が出席した。
韓日の国会議員や有識者ら7人が、「善隣友好の歴史に学び、民間交流を発展させて歴史問題を克服していこう」と話し合ったほか、元国務副総理の権五氏が「東アジア時代における未来へのメッセージ」と題して基調講演を行った。
また、19日には清水テレサホールで「駿府家康と朝鮮通信使往来」と題した学術シンポジウムが開かれ、縁地連絡協議会関係者を中心に380人が家康の平和外交について認識を深めた。
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舞鶴まつり民団初参加
【京都】舞鶴公園一帯で27日に開かれた第16回細川幽斎・田辺城まつりでは民団舞鶴支部(金榮吉支団長)が朝鮮王朝当時の衣装でパレードした。朝鮮通信使400周年を迎え、舞鶴商工振興会などでつくる同まつり実行委員会が参加を呼びかけたもの。
「舞鶴マダン」の旗を先頭に金相久同支部常任顧問が王様役で、舞鶴出身の在日3世、李綾子さんは韓国舞踊でパレードに加わった。このほか、ドラマ「チャングムの誓い」を彷彿させる登場人物が続いた。また、綾部市東綾中学校生徒や東九条マダンのメンバーはサムルノリ隊を構成し、総勢80人がまつりを華やかに演出した。沿道からは「これはええわ」「衣装がきれい」という声が聞こえた。
模擬店が立ち並ぶ舞鶴公園では、婦人会舞鶴支部(李愛子会長)がチヂミ800枚と各種キムチを完売した。
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兵庫区でも民団が活躍
【兵庫】民団兵庫支部は第37回神戸まつりに協賛して13日、兵庫区内の新開地ストリートで朝鮮通信使再現パレードを行った。7回目の今年は例年を上回る約100人の支部団員が参加した。
昨年に続き婦人会兵庫本部のオモニが色鮮やかなチマ・チョゴリで行進し、神戸韓国学園の生徒たちはチャング演奏でパレードを盛り上げた。正使役は同支部の都馹煥議長が務め、新開地商店街から湊川公園まで約1㌔余りを行進した。沿道からは大きな歓声と拍手が送られた。
(2007.5.30 民団新聞)