掲載日 : [2007-12-21] 照会数 : 8416
<第17代大統領選>李明博候補が圧勝
[ 19日夜、当選を決め、ソウル市内で支持者の歓呼にこたえる李明博氏(左)と金潤玉夫人 ]
過半数に迫る得票…鄭東泳候補に531万票差
19日投票、即日開票された第17代大統領選挙で、保守系最大野党ハンナラ党の李明博候補が過半数に迫る得票で圧勝した。ハンナラ党は1997年に李会昌候補が民主党の金大中候補に敗れて以来、10年ぶりに政権交代に成功した。李当選者は同夜、「国民の期待にたがわぬよう国民経済を必ず再生し、、社会の和合と国民統合に全力を挙げる」と決意を表明した。就任式は来年2月25日で、任期は5年間。
「経済を必ず再生」
中央選挙管理委員会によると、李明博候補は1149万2389票(得票率48・7%)を得て、与党系の大統合民主新党の鄭東泳候補(617万4681票、同26・1%)、ハンナラ党を離党した無所属の李会昌候補(355万9963票、同15・1%)に大差をつけた。2位の鄭候補との得票差は約531万8000票で、87年に大統領直接選挙制が復活して以降最大となった。これまでは盧泰愚氏が選ばれた87年の約194万5000票が最大票差だった。
李明博候補は与党系の強い全羅道地域(全羅南・北道、光州)を除く全国各地でリードし、特に有権者の半分が集中する大票田である首都圏のソウル市・京畿道で50%を超える得票率を記録した。出身地で保守地盤の慶尚北道と大邱市での得票率は70%に達した。
2位の鄭東泳候補は地元の全羅道地域では80%前後を得票したが、その他の地域で6〜33%を得るにとどまった。与党系候補が野党候補に得票率で22ポイント以上の差で惨敗したのは、韓国大統領選で過去初めて。
李明博候補は当選が確定した後、ソウル汝矣島の党本部で行われた記者会見で「国民の偉大な力を知ることができた。謙虚かつ低い姿勢で国民に仕える」とし、「危機に瀕した経済を必ず立て直す。分裂した社会の和合と国民統合も実現する」と約束した。
鄭東泳候補はこれに先立ち、ソウル永登浦の党本部で記者会見し、「国民の選択を謙虚に受け入れる。李明博当選者が国のために頑張ってくれることを期待する。国民の皆さんの期待に応えられず申し訳ない」と敗北を認めた。李会昌候補も同日夜、ソウルの事務所で「ハンナラ党李明博候補に対し、お祝いの言葉を申し上げる」と敗北を認め、「皆さんの熱い思いに応えられず心が痛い」と集まった支持者に頭を下げた。
◆第17代韓国大統領選挙開票結果(候補名・政党・得票数・得票率の順)
①李明博(ハンナラ党)=1149万2389(48・7%)
②鄭東泳(大統合民主新党)=617万4681(26・1%)
③李会昌(無所属)=355万9963(15・1%)
④文国現(創造韓国党)=137万5498(5・8%)
⑤権永吉(民主労働党)=71万2121(3・0)
⑥李仁済(民主党)=16万708(0・7%)
⑦許京寧(経済共和党)=9万6756(0・4%)
⑧琴明(韓国社会党)=1万8229(0・1%)
⑨鄭根謨(真の主人連合)=1万5380(0・1%)
⑩全寛(新時代真の人間連合)=7161(0・0%)
なお、今回の投票率は、02年(70・8%)を下回る62・9%で、直接選挙制復活以降の大統領選史上、最低だった。
(2007.12.20 民団新聞)