掲載日 : [2003-02-27] 照会数 : 2931
「北東アジア時代」切り開こう 盧新大統領就任式(03.02.26)
[ 25日の就任式で「宣誓」する盧武鉉第16代大統領 ]
まず韓半島平和定着へ
対北「平和繁栄政策」…国民合意をもとに推進
【ソウル】盧武鉉大統領(56)が25日、第16代大統領に正式に就任、「参与政府」が国民の期待の中で発足した。盧新大統領は、国会議事堂前広場で国民と内外の貴賓ら4万5000人が参加して行われた就任式で、「平和と繁栄と跳躍の時代へ」と題した就任演説を行い、北東アジアを欧州連合(EU)のような「繁栄の共同体」に発展させ、「真の北東アジアの時代」を実現するためには、まず韓半島の平和の制度的定着を図らなければならないと強調。「韓半島が21世紀には世界に向かって平和を発信する平和地帯に変わって行かなければならない」と訴えた。
盧大統領は、新政権の対北韓政策を「平和繁栄政策」と命名、その推進を明らかにした。韓半島の平和増進と共同繁栄を目標とする「平和繁栄政策」は、金大中政権の「太陽政策」を継承し、その成果を発展させながら、すべての懸案を対話で解決していく相互信頼を優先し互恵主義を実践する南北当事者原則を基礎に円滑な国際協力を追求する体内外的透明性を高め国民参与を拡大し超党的協力を得るを4大原則とし、国民の合意をもとに南北和解・協力を持続していく。
盧大統領は、北韓の核問題について「北韓は核開発を放棄しなければならず、核開発を放棄するなら国際社会は北韓が望む多くのものを提供するだろう」と強調、「核兵器を保有するか、体制安全と経済支援の約束を得るかを選択しなければならない」と促した。
同時に「北核問題は対話を通じて平和的に解決されなければならず、どのような形であれ軍事的緊張が高まってはならない」とし、このために米国、日本との協調を強化し、中国、ロシア、EUと緊密に協力していくと強調した。
韓米関係については「今年は韓米同盟50周年で、われわれは韓米同盟を大事に発展させていき、互恵平等の関係へさらに成熟させていく」と表明、「伝統友邦をはじめとしたほかの諸国との関係も拡大していく」と明らかにした。
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「国政改革・国民統合実現」を強調
内政については「改革は成長の原動力であり、統合は跳躍の足場である」と強調、国政目標として国民と共に作る民主主義ともに生きる均衡発展の社会平和と繁栄の北東アジア時代を掲げた。こうした3大国政目標を達成するために「原則と信頼、公正と透明、対話と妥協、分権と自律を国政運営の座標にしたい」と、4大国政原理を提示した。
盧大統領は特に「政治から変えなければならず、真に国民が主人の政治が実現されなければならない。対話と妥協により問題を解決する政治文化の定立のために、まずは私から野党と対話し妥協に務める」と表明。「経済の持続的成長と健康な社会実現のためにも不正腐敗を一掃していく」と約束した。
また、「国民統合は、この時代の最も重要な課題」とし、「地域(対立)構造を緩和するために、新政府は、各地域の出身者を均等に登用する人事を含め、可能な全ての措置を取る」と強調。階層間の所得格差解消、労使和合、福祉政策の充実化などを国民統合のための課題として提示した。続けて「反則と特権が許される時代に終止符を打たなければならず、正義が敗北し、機会主義者が勢力を得る屈折した風土は清算されなければならない。原則が通用する信頼社会、正々堂々と努力する人が成功する社会に向けて進もう」と訴えた。
さらに「われわれはずっと辺境の歴史を生きてきたが、今新たな転機を迎え21世紀北東アジア時代の中心国家へと雄飛する機会がやってきた」と力説し、「21世紀北東アジア時代の中心国家」を目指すことを表明。「われわれは心さえ合わすならば、奇跡を実現する国民なので、平和と繁栄と跳躍の新しい歴史をつくる偉大な挑戦に、みんなが共に参加してほしい」と呼びかけた。
(2003.02.26 民団新聞)