韓日両国の市民がつくる最大のまつり「韓日祝祭ハンマダン2015in東京」(同実行委員会主催)が26、27の両日、東京・千代田区の都立日比谷公園で開かれた。26日は両国の大学生らが江戸時代の外交使節団「朝鮮通信使」を再現。これに先だって双方が21世紀版「国書」を交換し、「共に新しい未来を築いていく」ことを誓いあった。「ハンマダン」は国交正常化40周年を記念してソウルで始まった。東京は今年で7回目。後援団体である民団中央本部から呉公太団長らが参席した。
開会式で柳興洙駐日大使が「両国の深い縁を体感し、心の中に残る思い出をつくってほしい」と呼びかけ、岸田文雄外相は「新たな未来は双方の努力でこそ切り開かれる」とあいさつした。
額賀福志郎日韓議員連盟会長は「来月末には日韓首脳会談が行われる見通し」だと明らかにして、「国交50周年にふさわしい日韓関係を構築する新たなスタートにしてほしい」と期待を述べた。続いて日韓親善協会中央会の河村建夫会長が、「朝鮮通信使を日韓共同で世界遺産にしたい」と表明。呉公太団長は、「お互いをもっと知り合うようにしよう」と呼びかけた。
ステージではソウル市舞踊団による韓国伝統舞踊とよさこいなどが競演。韓国伝統の綱渡りも披露された。園内の韓服試着コーナーは30〜50分待ちの行列。韓紙工芸体験コーナーは2日間で約2000人が筆箱ティッシュケース作りに参加した。民団東京本部の金秀吉団長は、「(雰囲気が)最高です。韓日親善のためにどんどんこういったおまつりをやっていこうと気持ちを新たにした」と語った。
「朝鮮通信使」ソウルでも再現
韓国では、19、20日に「韓日祝祭ハマダン2015 inSeoul」が開かれた。
19日はソウル市西大門の学生街、新村延世路で記念パレードが行われた。「朝鮮通信使」の行列を再現。当時、通信使が訪れた日本各地の公演団や両国の市民ら約3万人が参加した。
20日のソウルの総合展示場・COEXでの国交正常化50周年記念行事には、尹炳世外交部長官をはじめ、金鍾徳文化体育観光部長官、金泰煥韓日議員連盟会長代行、別所浩郎駐韓日本大使らが出席した。
会場には、両国の伝統料理や遊びなどが体験できる多くのブースが設置された。また、両国の合同公演などが披露され、日本の和太鼓奏者や、ロックバンドなどによる演奏が行われた。昨年を上回る約6万人が訪れた。
尹長官は祝辞で「50年前の世代が韓日関係の大計を設計したように、韓日関係のさらなる飛躍のため、再び大きな夢を描いていけることを期待する」と表明した。
(2015.9.30 民団新聞)