掲載日 : [2010-02-24] 照会数 : 8668
中間管理職昇任妨げる常勤講師の壁 市民団体が外交通商部に要請文
同胞教員の処遇改善
韓日間協議に期待
在日外国人教育に関係する教員と市民で構成する4団体は、近く開催が予定されている第18次韓日アジア局長級協議で、在日外国人常勤講師の処遇改善を引き続き主張することを求める要請文をこのほど、柳明桓外交通商部長官に宛てて送った。
在日外国人は91年韓日政府間「覚書」に基づき期限を付さない常勤講師として任用されるようになったが、昇進面は依然として制限されている。副校長や主幹、指導教諭という管理的色彩が強い新たな職務が導入された08年4月1日の学校教育法改訂以後は、給与面でも大きな開きを生むことになるだろうと指摘している。これは「覚書」の趣旨に反するという見解だ。
学校教育法改訂に伴い主幹などの中間管理職が設置されたが、在日外国人は定年まで日本人の教諭や助教諭に準じる常勤講師に留まり、昇任の道を閉ざされている。このため生涯賃金で今後、大きな違いが生じるという。
文部科学省は、任用期限を付さない常勤講師について、韓国側に「日本人教員と同等な給与で等級を付ける措置を、都道府県指定都市教育委員会で講じていると考える」と回答してきた。
「覚書」に反する生涯賃金の格差
文部科学省によれば、副校長、主幹、指導教諭といった新しい職は、学校の適正な管理・運営体制を確立するのが狙いという。学校教育法改訂以降、各都道府県教育委員会で導入と設置が進んでいる。
副校長は校長を、主幹教諭は校長および教頭を補佐して教職員を指導・総括する。指導教諭は教育指導の改善と充実のために必要な教員の指導および助言を行う。
教諭ならば勤務期間が長く、キャリアを積んでいけば昇任のチャンスが生まれるが、常勤講師として任用された在日外国人については、「公務員に関する当然の法理」の適用を受け、何年勤続しても定年退任するまで昇任できない。月々の支給月額の格差はそれほどではなくても、退職金は給料表月額×指定係数となるため、かなりの差が生じると見られている。
大阪では在日韓国人が指導教諭として採用されているが、これは民団大阪本部が地元の教育委との粘り強い交渉で勝ち取った成果であり、例外的な位置づけになっている。
全国在日外国人教育研究所(藤原史朗所長)の小西和治事務局長によれば「横浜、京都、神戸、福岡の常勤講師は、すべて現時点では主幹教諭や指導教諭に任用されておらず、日本人教員との差別が発生している」という。
(2010.2.24 民団新聞)