掲載日 : [2010-06-09] 照会数 : 4383
尹東柱の遺品調査 宇治市とのゆかり探る
記念碑建立の市民グループ
【京都】韓国の著名な詩人、尹東柱(1917〜1954)の記念碑建立に取り組んでいる市民グループが、訴訟記録やそのほかの関連資料の存在調査に取り組み始めた。もし、「詩作ノート」や「講義ノート」「日記」などの遺品が見つかれば、市民グループが京都府に設置を求めている記念碑の建立運動にも弾みがつきそうだ。
尹東柱は同志社大学留学中に治安維持法違反容疑で逮捕され、京都地裁で懲役2年の判決を受けた後、福岡で獄死した。市民グループは多くの市民に募金を呼びかけ07年11月に「詩人尹東柱 記憶と和解の碑」を制作。設置場所は尹東柱が逮捕される直前に訪れていたことが写真で確認されている宇治市内の「京都府立宇治公園塔の島」とした。
しかし、「塔の島」を監理する京都府は、「都市公園法」を根拠に「写真だけでは尹東柱と宇治川、塔の島を結びつけるゆかりが薄い」として、「設置は難しい」と認めていない。府知事が求めている「より密接なゆかり」を探すため、4月には京都地方検察庁に遺品の行方調査、資料の公開を要請したばかり。
尹東柱が京都でつくった詩は逮捕当時押収されたため、市民グループは尹東柱が逮捕時に持っていたとされる手書きの詩集などに逮捕前の足跡や同市とのかかわりが書かれていることを期待している。尹東柱の訴訟記録発掘に参加している京都大学の水野直樹教授(朝鮮近代史)は、「尹東柱についての記録が1点でも発見されれば文学研究では大きな事件になるだろう」と見ている。
(2010.6.9 民団新聞)