来年の国政選挙から在外国民も1票を投じることができるようになった。投票に参与できる有資格者は韓国国籍を持つ満19歳以上。東京と大阪で在日同胞の該当者に聞くと、「1票の重みをこの手で確かめてみたい」と口をそろえていた。今から胸を踊らせていることがわかる。一方で「これが地方参政権だったらどれだけいいか」という声も聞かれた。
家族一緒に投票
張道鉉さん(42、東京)私のこの1票がどの程度の影響があるのかは未知数だが必ず投票してみたい。両親も必ず投票すると言っていた。日本社会では一度も投票をしたことがないので楽しみだ。
鄭良洙さん(51、東京)もちろん投票に行く。1票の重みがどこまであるのか、この目で確かめてみたい。もちろん娘やオモニも思いは一緒だ。
島枝さん(71、大阪)家族みんなで投票に行く。韓国人として1票の権利を行使できるのがうれしい。私にはすごく重い1票です。韓国がよくなることを願って投票します。
朴孝子さん(49、東京)5年に一度の大統領選挙はいつも開票速報を注目していたものだ。いつか、私も自分の手で投票できたらいいのになと思っていた。
「地方参政権」も
金辰孝さん(47、東京)投票には必ず行く。初めて体験する国政選挙なのでとても楽しみ。たくさんの人が投票を体験することで、地方参政権運動も活気づくのでは。そう期待したい。
金祐一さん(大阪、22)在外同胞として本国の国政選挙に1票を行使できる権利を持っているということは、考えてみたらとてもすごいことなんだと思う。一方で、これが地方参政権だったらどれだけいいかなとも思ってしまう。
金勇光さん(59、東京)団員なら誰もが投票に際して特別な思いがこみ上げるのではないか。選挙に参加することで民団の活性化につながることを望む。同時に、日本の地方参政権運動にも影響するよう願う。
人物本位で選ぶ
申正意さん(65、東京)意図的に特定の人物を押す動きもあるようだが、私は人物本位で選びたい。民団には立候補者全員の経歴や政策などを客観的に把握できる選挙広報の提供を望む。
崔順恵さん(東京)私が知りたいのは候補者の具体的な政策。特に在外同胞についてどのような考えを持っているのかに関心がある。韓国のイモ(おば)からも情報収集しようかと思う。
高郁実さん(東京、21)本国の議員や政党については判断できる情報が身近にない。でも、来年12月の大統領選挙にだけは関心がある。1人でも多く投票に行ってほしい。
李良美さん(32、東京)本国に対して自分の意見を発信できる貴重な機会。私たちは自らの存在意義を示すためにも、本国のことをもっと知らなければならない。新聞やネットなど、いろいろなツールを活用しよう
韓武聖さん(24、東京)韓国の政治、政党、候補者とふれあう機会がなく、その情報集めが難しい。それでも、ぜひとも投票してみたい。はじめて社会人として政治に参加できるのだから。
(2011.8.31 民団新聞)