【奈良】奈良フィルハーモニー管弦楽団を率いる在日オーボエ奏者、全良雄さんと夫人でソプラノ歌手の大原末子(本名、姜末子)さんによる「ジョイント・リサイタル」がこのほど、やまと郡山城ホールで開かれた。
全さんがバッハやプーランクの小品、大原さんはヘンデルやモーツアルトのアリアを披露した。最後は全さんのオーボエに合わせ、大原さんがテレマンの教会カンタータ「音楽による礼拝」を歌い上げた。約400人が絶妙な調べを堪能した。
大原さんは奈良フィルとたびたび共演してきたが、夫妻だけのリサイタルはこれが初めて。音楽仲間が全さんの還暦を記念して企画した。
全さんは「音楽は実力の世界。国籍はまったく関係ありません」と淡々と語った。大原さんは、「理解しあい、支え合ってきたこの28年間の足跡を形として残すことができた」と喜んでいた。
(2011.9.7 民団新聞)