【鳥取】1943年の鳥取地震で発生した泥流に巻き込まれて亡くなった徴用労働者と住民65人を慰霊するチェサ(祭祀)が10日、民団鳥取本部(薛幸夫団長)主催のもと、岩美町の荒金鉱山供養塔近くで営まれた。
祭主の薛団長が祭文を朗読。岩美町の榎本武利町長、県関係者、国会議員らが供養塔に白い菊の花を献花して犠牲者の冥福を祈った。薛団長は、「鳥取の在日は震災というと反射的に荒金を思い出す。土の下にはまだ多くの人が埋まったままだ。一刻も早く掘り起こし、埋葬してあげなければ」と強調した。
震災から68年目の今年は、広島で被爆したアオギリの3代目が植樹された。このアオギリは爆心地から1㌔の地点で被爆したものの現在も新芽を出し、災害などの犠牲者を勇気づけるシンボル的存在。苗を育てている池原正雄さん(倉吉市)は、「広島で被爆した1割が強制連行の朝鮮人。このことは荒金の朝鮮人と共通している」と話した。
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岩手でも追悼式
民団ほか6団体
【岩手】日本の植民地統治期に韓半島から強制徴用され、県内各地で亡くなった同胞を偲ぶ祭祀が13日、滝沢村の「追悼碑」前で行われた。同胞と日本人の関係6団体でつくる「追悼碑管理委員会」(樋下正信委員長)が主催した。
今年で16回目。同胞と日本人の関係者約70人が参列し、黙祷を捧げた。民団岩手本部(金盛義団長)からは申百徹議長が出席した。
(2011.9.28 民団新聞)