かつて日本軍の「慰安婦」とされた被害者の肉声を集め、戦時性暴力の実態に迫った『20年間の水曜日』(尹美香著・梁澄子訳、東方出版刊)が、社団法人日本図書館協会から「公共図書館に備えるのにふさわしい」と認定された。
本書は昨年、韓国で教育書籍を出版している熊津シンクビッグから青少年向けに出版された。日本語版は8月に刊行されたばかり。東方出版では「日本語版刊行からわずか1カ月足らずで日本図書館協会選定図書に選ばれたのは異例」と驚いている。
日本図書館協会によれば、外部の専門家50人に委託して推薦図書を選んでいるという。選ばれるのは毎年、新刊全体の15〜20%とされる。
「慰安婦」被害者は日本政府の謝罪と補償を求めて毎週水曜日にソウルの日本大使館前で抗議のデモを続けている。すでに20年間が経過した。著者は本書を通じて「日本政府の不道徳な欺瞞」を告発している。
B5変形版、オールカラー251㌻、税別1500円。東方出版(℡06・6779・9571)。
(2011.10.5 民団新聞)