【神奈川】ふれあい館高齢者識字学級・ウリハッキョで学ぶ「在日1世の語り部」による作文集『おもいはふかく』(A4判168㌻)が発刊された。過酷な植民地体験、そして解放後の厳しい差別をたくましく、したたかに生き抜いてきた息吹きが伝わってくる。
ウリハッキョは在日1世の人生から学び、その生活史を次代に伝えていこうと、川崎市内の市民グループが中心となって04年に設立した。本書は生徒16人が「子どもや孫に読んでもらいたい」と、悪戦苦闘しながら書き残した作文や絵をまとめたもの。
金文善さんは夫を亡くしてすでに50年。「自分史」のなかで、「よく生きてきましたなあ。一生けんめい生きてきました。よるも昼も死ぬほど働いて生きてきました。む中になって働いたので、つらいとか悲しいとかなにも考えるひまもなかったです」とつづった。
頒価500円。川崎市ふれあい館(℡044・276・4800)。
(2011.10.5 民団新聞)