元在日同胞の脱北者は金正日の死をどのように受け止めたのだろうか。様々な反応があるなか、山本葉津子さん(69、千葉県)に限っては「いつもよりすがすがしい気分でお正月を迎えることができた」という。「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(三浦小太郎代表)が15日、会員向けに都内で実施した「学習会」で明らかにした。
山本さんが脱北してから日本で正月を迎えるのは今年が8回目。正月といっても北韓に残した長男家族を慮ってか、お祝い気分に浸ったことなどなかった。しかし、今年に限っては、「うれしくて出歩いた」。山本さんの言葉には、「(体制が変わって)1日3回の飯を腹いっぱい食べさせられる国になってほしい」との願望が込められている。
山本さんによれば、食糧不足は軍隊も例外ではないようだ。新兵に至ってはお腹を満たすために自分の軍服や靴を闇市で売る事態になっているという。このことは山本さんが自身の息子の実体験で知った。
山本さんは、「北は土台が折れてしまった国。金正日が亡くなっても、この国がすぐ良くなるとは思えない。それでも改革、開放で変わっていくのを期待している」。
(2012.1.18 民団新聞)