
東京のJR蒲田駅西口の近くにある「石定囲碁教室」は「教え方がうまい」と評判だ。主宰者は趙祺衍さん(62)。日本棋院所属の棋士、趙治勲さんは実の弟にあたる。
弟子は約100人。会費制。毎年、10人前後は高齢や引っ越しなどやむを得ない事情で退会していくが、口づてで新たな入門者が続き、開設からの25年間、会員数はほとんど変動がない。その秘密は弟子1人ひとりのレベルを見極め、きめ細かい指導を心がけていることだ。
技術の向上と親睦に重きを置き、会員になると毎週1回2時間の講義と、マンツーマンでレベルに合わせた特訓を受けられる。教室は基本的に1年365日休みなし。いつでも碁が打て、相手がいなければ趙さんが紹介してくれる。なかには強くなりたいと密かに教室に通い、技術の向上を図って囲碁仲間を驚かせたという会員もいる。
趙さんは「弟子の実力向上がなによりの楽しみ」というほど、囲碁ひとすじ。弟子からどんな質問を受けようが即答できるよう、努力を怠らない。
釜山生まれ。幼い治勲さんが特訓を受けるのを遠目で見ながら囲碁を覚え、10歳で韓国で最も権威のある「最高位戦」(釜山日報主催)に出場。第1回高校選手権で優勝し、70年にプロを目指して来日した。問い合わせは同教室(TEL03・3735・0139)。
(2012.5.9 民団新聞)