掲載日 : [2003-07-30] 照会数 : 2568
国の責任一部認定 旧日本軍韓国人の国家賠償訴訟(03.7.30)
安全配慮義務違反も
第2次大戦中、日本の植民地支配と戦争遂行政策で犠牲を強いられた韓国人の元慰安婦、軍人、軍属、遺族ら35人が日本政府を相手取って1人あたり2000万円の損害賠償を求めた控訴審の判決で東京高裁は22日、請求を棄却した。
鬼頭季郎裁判長は、1947年の国家賠償法施行前は国の不法行為による損害に対し個人は賠償を求められないとする「国家無答責の法理」については「現行憲法下では正当性や合理性を見いだしがたい」と明確に言い切った。「国家無答責」はこれまで多くの戦後補償裁判で厚い壁となってきた。
国の安全配慮義務違反でも一部軍人・軍属について「非人道的職務などをさせ、戦後、戦争犯罪人として刑罰などを受けないようにする安全配慮義務を国は怠った」と雇用主としての国の責任を認めた。これも高裁段階では初めてのこと。浮島丸訴訟でも一審で安全配慮義務違反が認定されたものの、控訴審では覆されている。
ただし、損害賠償請求の存在については韓日請求権協定と、これを実施する措置法および、民法上の除斥期間などを適用して訴えを退けた。
(2003.7.30 民団新聞)