掲載日 : [2003-09-18] 照会数 : 2874
まだまだ現役ハラボジ・ハルモニ 徐日光さん(03.9.17)
新潟・焼肉「とんちゃん」経営 徐日光さん(90)
笑顔の接客で43年目…「店は生き甲斐」で連日営業
「店は生き甲斐、客と冗談をいうのが楽しい」と話すのは、新潟県・安田町でホルモン・焼肉「とんちゃん」を営む徐日光さん。
今年43年目を迎える店内には、4人掛けテーブル3卓とカウンターがある。
日光さんは人と話すことが大好きなハラボジだ。妻のナミコさん(75)に向かって冗談もいう。日光さんが笑うと客も思わず笑顔になってしまう。
韓国・全羅南道の出身。大阪のガラス工場に勤めていた兄と祖父が里帰りし、再渡日する時に同行した。12歳だった。
終戦後、故郷に戻るが経済的に苦しく再び渡日する。飯場や土方、パチンコ店などで働き、生計を立ててきた。
20歳代半ばの時、友人に誘われて名古屋で初めて食べた豚の臓物の焼肉。あまりの美味しさとその味が忘れられずに、自ら研究を重ねその味を再現した。
「とんちゃん」を開店したきっかけは、自宅の裏で肉を焼いていた時、においに誘われて集まってきた近所の人たちから「ホルモン屋を開いてほしい」と懇願されて。
当時、近くにあった屠殺場から豚の臓物を仕入れて調理した。開店当初から日本人客が並んだ。
二人三脚で頑張り続け、安田町で初めて鉄筋建ての家を建てたが、日本の人から「よその国の人間が鉄筋の家を建てて」と陰口を言われたこともあったと話す。
営業時間は年中無休の夕方5時から10時まで。
時間は目安に過ぎず、客から電話がくれば店は開けるといった具合だ。
1番人気はホルモン焼き。このほか新鮮なレバ刺しやジンギスカンもホルモン焼きに負けない人気だ。客の中には東京などの遠方から足を運び、土産に持ち帰る人や親子3代にわたって来店する馴染み客も少なくない。
現在も仕事を続けるのは「ボケ防止のため」と日光さん。毎日、昼間はナミコさんがタクシーで、日光さんがオートバイに乗ってパチンコ店へ向かい、仲良く玉を弾く。
今こうしていられるのは「妻のおかげ」だと、一本気の日光さんが少し照れながら告白した。
(2003.9.17 民団新聞)