掲載日 : [2017-09-27] 照会数 : 6334
天皇・皇后が高麗神社を初訪問…「在日韓国人社会にもインパクト」
[ 参道で高麗文康宮司に話しかける天皇皇后(写真提供は埼玉県) ]
民団埼玉が歓迎
【埼玉】明仁天皇と美智子皇后は20日、日高市の高麗神社を初訪問した。埼玉県によれば今回の来県は私的な旅行とのこと。民団埼玉本部から田 団長をはじめとする3機関役員・顧問が市民2000人とともに出迎えた。
高麗神社では谷ヶ照雄市長、森崎成喜市議会議長の出迎えを受け、高麗文康宮司(50)の案内で神前に拝礼し、江戸時代初期に建造された国指定重要文化財の高麗家旧宅を視察した。高麗宮司は「このうえない名誉であり、最高の慶事」と喜びを語った。
高麗神社は716年に武蔵国に郡長として入り、高麗郡を建郡した高句麗の元王族、高麗王若光(こまのこきしじゃっこう)を祭神として祀る。建郡から昨年、1300年を迎えたばかり。高麗家の子孫が代々神職を務めており、文康さんは若光から数えて第60代目にあたる。
文康さんによれば、天皇は高句麗の成立や滅亡の年代とその様相、および高麗郡の成立や初期高麗郡について高い関心を示したという。特に「未開地だったこの地が高麗郡の成立によって拓かれたことに感銘を受けられたご様子でした」と明らかにした。
田団長は「高麗神社が韓半島ゆかりであることを知らない人は地元にも多い。だからこそ今回の天皇の訪問はインパクトが大きい。これで在日韓国人への認識もさらに深まるのではないか」と期待をかけた。
(2017.9.27 民団新聞)