掲載日 : [2017-10-25] 照会数 : 5664
引き揚げ船転覆犠牲同胞を慰霊…壱岐市で韓日僧りょ
[ 慰霊碑前で犠牲者の冥福を祈る韓日両国の僧りょたち ]
【福岡】解放直後の1945年10月、日本から祖国を目指していた引き揚げ船が台風に遭い、亡くなった168人の韓国人を悼む韓日合同慰霊祭が命日の11日、事故現場の壱岐市芦辺町清石浜近くに建つ慰霊碑前と天徳寺(西谷徳道住職)で営まれた。
引き揚げ船は折から接近する台風を避けて壱岐東部にある芦辺港に避難しているところだった。船は転覆。島民が浜辺に打ち上げられた遺体を確認したのは翌日の朝のこと。天徳寺の住職は位牌をつくって、翌年から供養を始めた。住民も67年に慰霊碑を建立した。
慰霊祭には韓国で1年おきに犠牲者をまつっている慶州のスゴクサ(水谷寺)から僧りょが来日した。民団福岡の李相鎬団長と民団長崎の姜成春団長がそれぞれ参席し、各青年会メンバーとともに冥福を祈った。
西谷住職は「亡き人々のみたまが安らかになり、日韓友好の絆がますます強くなるよう祈念します」とあいさつした。遺骨は現在、厚生労働省が管理し、埼玉県内の寺に安置している。
(2017.10.25 民団新聞)