掲載日 : [2018-02-14] 照会数 : 5879
一瞬で「異空間」へ…町屋図書館で韓国語絵本読み聞かせ
[ しばし韓国語の絵本世界にひたる子どもたち ]
荒川区立町屋図書館が定期的に開催する「お話し会」。1月31日はハングル絵本読み聞かせボランティアの金順愛さんが担当した。
韓服で迎える金さん。後壁には韓国情緒に浸れる背景幕を掲げた。部屋に入ってきた子どもたちを一瞬で「異空間」に引き込むための金さんならではの工夫だ。
この日選んだのは『あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま』(李ヨンギョン作・絵)と伝承民話の『うんこモチ』。日本語を主体に時折、韓国語も織り交ぜた。保育園年長組の子どもたちが身を乗り出すようにして関心を寄せたのは『うんこモチ』のほうだった。
子どもたちの反応は正直だ。興味がなければ集中しない。「いい意味の緊張感」がある。金さんは子どもたちの表情を見ながら話す速度を微調整し、声にメリハリを加えた。そんな金さんからは真剣勝負の気迫が伝わってきた。
読み聞かせは自身の子どものために始めた。家には約200冊の絵本を所蔵する。5年前、町屋図書館の外国語ボランティア募集のチラシを見て応募した。
金さんは「こどもたちから返ってくる反応はとても勉強になる。心の交流を財産としてこれからも一生続けていきたい」と話している。
(2018.2.14 民団新聞)