掲載日 : [2018-02-14] 照会数 : 6430
ユネスコ「世界の記憶」登録祝う…民団静岡と県など共催
[ 静岡県と民間団体代表らによるくす玉開き(清見寺山門下)
]
【静岡】江戸時代の外交使節・朝鮮通信使のユネスコ「世界の記憶」登録を祝うイベントが4日、通信使ゆかりの清見寺(静岡市清水区)で営まれた。登録の意義を多くの県民に知ってもらおうと静岡県が民団静岡本部(姜再慶団長)、NPO法人AYUドリーム(興津まちづくり協議会、雨宮令子理事長)などの民間団体と連携した。
「朝鮮通信使」次代へ
清見寺山門下で行われた県主管の式典には民団とAYUドリーム、朝鮮通信使興津保存会の関係者約30人で朝鮮通信使再現行列を構成して合流し、雰囲気を盛り上げた。近隣の一般市民も多数参加した。
静岡市地域外交監の増井浩二さんは、朝鮮通信使の意義を「平和交流、文化の交流」と規定し、「ユネスコ世界記憶遺産に登録された喜びをともに分かち合いたい」と呼びかけた。駐横浜総領事館からは林熙順領事が参席し、李明烈総領事の祝辞を代読。姜団長、静岡商工会議所内駐静岡大韓民国名誉領事の後藤康夫さん、県議会日韓親善議連の天野一会長らが祝いのくす玉を開いた。
清見寺の一條文昭住職は「江戸時代の興津は心からのおもてなしとたくさんの文化交流があり、平和の光に包まれていた。このことを多くの人に知ってもらい、日韓の懸け橋になることができれば」と願った。
清見寺には1回目と3回目の朝鮮通信使が立ち寄り、近隣の興津宿と併せて宿泊場所とした。宝物館には寺から見た美しい景色を詠んだ漢詩を記す詩書や、寺を一言で表した扁額など登録関連資料333点のうち、48点もが保存されている。
これらの資料から筆談による会話や詩文の唱和を通じ、住職や通信使らが活発な文化交流をしていたことを伺い知ることができる。県朝鮮通信使研究会の北村欽哉事務局長は清見寺で行った「基調講演」で「国際交流の場だった」と強調した。
引き続き「ミニサミット」に移り、パネリスト役の静岡市の小長谷重之副市長、民団静岡本部の金光敏顧問、清見寺の一條住職、朝鮮通信使興津保存会の高山茂宏会長が「朝鮮通信使の偉業を、今後にどう活用すべきか」について意見を述べた。
小長谷副市長は「まず保存して次代の青少年に引き継ぐのが大事。清見寺以外の寺にもスポットをあてていきたい」と述べた。
朝鮮通信使再現行列で副使を務めた経験がある金顧問は「これほど韓国をアピールできるイベントはない。広く知らしめるように頑張る」と決意を明らかにした。
(2018.2.14 民団新聞)