(文責・民団中央民生局)
法律知識不足や貧困者らを支援
法律救済制度
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法律救済制度
社会の発展と共にますます複雑かつ多様化した各種法律制度の恩恵をすべての国民が等しく享受できるようにするためには経済的な理由や法律知識の不足で事実上法の保護の外に置かれた国民を支援することができる制度的な装置が要望されている。
法律救済制度は経済的に厳しかったり法を知らないために法の保護を十分に受けることができない人々に法律相談、弁護士または公益法務官による訴訟代理および刑事弁護、その他法律事務に関する各種支援を行うことで、彼らの正当な権利を適法な手続きによって保護し、さらに国民の基本的人権を擁護する法律分野の社会福祉制度である。
■公益法務官とは
司法研修院終了者(弁護士資格取得者)中、兵役義務を終えていない者を軍服務に替えて法務部所属公務員である公益法務官に任用して法律救済業務および国家訴訟業務など公共業務に従事する者をいう。
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大韓法律救助公団
大韓法律救助公団は、このような法律救済事業を効率的に推進するため1987年9月1日に法律救済法によって設立された非営利公益法人で、主に法律救済事業を通じた国民の基本権擁護と法律福祉の増進に貢献することを目的にしているが、その他にも法律救済制度に関する調査・研究、順法精神の高揚のための啓蒙事業、その他公団の目的達成に必要な事業等を行っている。
公団はソウル特別市に本部を置き、その下に13個の支部、そして42個の出張所を全国の裁判所、検察庁に対応して設置している。
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公団の法律サービス
公団の法律救助業務は法律相談から始まる。相談した結果、救済を必要とする場合には民事・家事事件については当事者間の和解・調停や弁護士または公益法務官による訴訟代理を行い、刑事事件については弁護士または公益法務官が弁護をしてくれる。
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法律相談
法律相談は、全国民を対象に民事、家事、刑事、行政事件など、法律問題全般について無料で実施している。
相談を受けようとする人は、公団事務室を直接訪ねて相談したり、電話、書信、コンピュータなどを通じて相談することができる。
特に公団ソウル支部では日曜日および夜間にも相談をしており、支部と出張所では公団の助けを必要とする所を直接訪ねて相談する出張相談・車両移動法律相談も実施している。
(1)面接相談
◎公団各事務室で直接相談
日曜日と夜間相談は本部でだけ実施
(2)電話相談
◎全国どこでも局番なしの「132」または支部・出張所の相談電話
(3)ホームページを通じた法律情報提供およびサイバー法律相談
◎法律情報資料室
法律相談事例:生活で頻発する法律問題を理解しやすいように相談事例化
法律書式:所定様式および法律書式などをダウンしてすぐ作成が可能に
計5300余件の法律情報を誰でも簡単に検索できるようにデータベース化
◎法律相談:
http://www.klac.or.kr「サイバー相談室」
(4)ARSを通じた法律情報提供
◎ARS:全国どこからでも局番なしの「132」番
◎FAX:(02)596‐1321
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法律救済
法律救済は訴訟代理、刑事弁護、その他法律的支援をするもので救済対象事件と救済対象者に一定の制限を設けている。
(1)民事・家事事件
公団では国家または地方自治体を相手にする事件を除いたすべての民事・家事事件について法律救済を行っている。
▼対象者
①農・漁民②月平均収入150万ウォン以下の勤労者および零細商人および国内居住外国人③6級または6級相当以下の公務員④尉官級将校以下の軍人⑤国家報勲対象者⑥物品の使用および用役の利用による被害を被った消費者⑦その他、生活が厳しく法を知らず自ら法的手段を講究できない国民(生活保護対象者など)⑧民事訴訟法によって裁判所から訴訟救助決定を受けた事件の被救助者⑨零細たばこ小売人(月平均たばこ販売金額が150万ウォン以下のたばこ小売人)⑩家庭暴力・性暴行・性売買による被害を被った女性(国内居住外国人女性含む)など
▼事件処理手続き
法律救済を受けようとする人は、公団所定様式の法律救助申請書とともに本人の住民登録謄本と法律救済対象者であることを疎明する資料、そして主張事実を立証する資料を該当地域の公団事務室に提出すればよい。
法律救助申請書が提出されれば、公団は直ちに事実調査に着手して事実調査過程で不備な書類を補完する。
公団は事実調査が一定段階に至れば当事者に紛争に対する法律的な問題点とその解決方法を提示し、当事者間で円満に和解するように勧める。このような努力にもかかわらず和解が成立しない場合には、救助の妥当性、勝訴可能性、執行可能性を検討し、「訴訟」をするかどうかを決める。訴訟をすると決定された事件は公団所属弁護士や公益法務官または法律救済委員に委嘱された弁護士が訴訟を遂行する。一方、公団で救助棄却決定となった事件であっても、依頼者は不服な場合、公団の中央法律救済審査委員会に異議申請ができる。中央法律救済審査委員会では異議申請された事件を再検討して救助可否を再度決める。
▼訴訟費用
訴訟をせず和解で終わった事件は費用をもらわない。しかし、訴訟に入った事件については訴訟終了後、公団で支出した印紙代など訴訟費用を依頼者からもらう。受けとった費用は他の人たちのための法律救済事業に使われる。
しかし、依頼者は公団に納付する費用を裁判所の訴訟費用確定手続きを経て敗訴した相手から回収できるだけでなく、公団でも依頼者の具体的な事情を考慮して場合によっては分割納付にしたり納付を免除する。
法律救済対象者中、「無料法律救済事業」の対象者は無料で法律救済を受けることができる。
(2)刑事事件
公団では民事・家事事件だけでなく刑事事件についても法律救助を行っている。すなわち、拘束事件、公判手続きに回付された事件、少年部に送られた事件について公団所属弁護士または公益法務官が弁護している。
▼対象者
①農・漁民②月平均収入150万ウォン以下の勤労者および零細商人③6級または6級相当以下の公務員④国家報勲対象者⑤その他生活が厳しくて法を知らず自ら法的手段を講究できない国民(生活保護対象者など)⑥裁判所が公団の所属弁護士または公団に配置された公益法務官を国選弁護人で選定した事件の被疑者または被告人
▼事件処理手続き
救済申請は公団本部または支部および出張所に書面で行えばよく、公団では救済をするかどうかを決定し、救助棄却された事件については1回に限って7日以内に理事長に異議申請ができる。
▼訴訟費用
刑事事件と関連した一切の費用(記録謄写料、接見料など)は公団で負担し、依頼者からは費用を徴収しない。ただし、保釈保証金または保釈保証保険証券手数料は依頼者が負担する。
(3)行政訴訟および憲法訴願事件
行政訴訟事件および憲法訴願事件についても法律救助を受けることができる。
▼対象者
①農・漁民②月平均収入150万ウォン以下の勤労者・零細商人および国内居住外国人③6級または6級相当以下の公務員④尉官級将校以下の軍人⑤国家報勲対象者⑥その他生活が厳しくて法を知らず自ら法的手段を講究できない国民(生活保障受給者、少年・少女家庭、障害者、母子家庭など)⑦零細たばこ小売人(月平均たばこ販売金額が150万ウォン以下のたばこ小売人)⑧憲法裁判所が所属弁護士または公益法務官を国選代理人に選定した事件の請求人(憲法訴願事件に限る)など
▼事件処理手続き
法律救済を受けようとする人は公団所定様式の法律救済申請書と一緒に本人の住民登録謄本と法律救助対象者であることを疎明する資料、そして主張事実を立証する資料を該当地域の公団事務室に提出すればよい。事件処理手続きおよび訴訟費用は民事事件と同じである。
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韓国家庭法律相談所
韓国家庭法律相談所は1959年に創立され、ソウル特別市永登浦区汝矣島洞11‐13番地(電話:02‐780‐5688)に本部があり全国に29支部と米国に6個の海外支部を置いている。
韓国家庭法律相談所は、民間団体では初めて88年7月2日に法務部に法律救済法人として登録した家庭問題専門機関で、法律相談および法律救済活動を遂行しており、利用手続きは大韓法律救助公団と似ている。
(2004.9.29 民団新聞)