掲載日 : [2004-12-01] 照会数 : 3051
李明守税理士の同胞税務相談(04.12.1)
(月1回掲載)
売上1千万円超す個人業者の消費税…新たに納める届出は12月末まで
Q 個人事業者ですが、消費税の改正で05年分から課税になりそうです。節税とその手続きを教えて下さい。
A 消費税法が改正されて今年3月、免税点の上限が引き下げられました。個人事業者は03年分における課税売上高が免税点の1千万円を超えると、05年分から消費税を新たに納めることになります。新たに対象となる事業者は、全国で法人を含め約2百万に上ります。
これまで対象外だった事業者が、請求書の保存や帳簿の記載がずさんなままだと本来控除される部分が認められず、売上全体の5%に課税される可能性があります。帳簿書類や証拠書類をきちんと整理し保存して下さい。
03年分の売上高が5千万円以下であれば、05年分について簡易課税制度の適用を届出により選択できます。有利不利を予測算定し、期限までに届出をすることとなります。届出以後は、その年の前々年分の課税売上高が5千万超の年を除き、継続適用されます。
簡易課税で計算することが有利か否かは、それぞれの事業者の実際の仕入率や事業種類とみなし仕入率とを比較検討してみないと分かりません。簡易課税が不利なケースもあります。各地域の青色申告会や税務相談機関に、03年分の決算書や04年分の予測概算決算書を持って早めに出向いて、有利不利を事前に判定してもらうと良いでしょう。
この05年分からの簡易課税適用届出書の税務署への提出期限は、個人事業者では今年12月末までとなります。ただし、休祭日がありますので、税務署の年内営業日(郵送だと年内消印)までとなります。申告期限のように休祭日を配慮することはありませんので注意して下さい。
簡易課税を適用した場合には、毎年12月以前の時期に見直しをすることが重要です。事業種類や規模の変化を見据えつつ、原則課税と簡易課税のどちらが有利なのかを試算してみます。特に、巨額の事業用建物や機械などを建築または購入しようとするときは、その前年に簡易課税取止めの届出書を提出し原則課税で計算することによって、建物機械分の消費税が控除あるいは還付される場合があるからです。ただし、原則課税の仕入税額控除の計算方法には、一括比例配分方式と個別方式のどちらかを選択するケースがありますので、実額で計算してみることが肝心です。
なお、消費税の納付については、前年の確定消費税額により年1回、2回、4回、12回にかわりました。
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略歴
イ・ミョンス。1958年下関生まれ。青年会中央副会長などを経て税理士の資格取得。今年3月に独立。福岡韓国商工会議所理事、福岡納税経友会顧問。℡092‐415‐3111。
(2004.12.1 民団新聞)