掲載日 : [2015-06-24] 照会数 : 4751
渡来人が結ぶ深い縁…日高市まちおこし明日香村から学ぶ
[ 明日香村の森川裕一村長と中野良子さんを迎えたフォーラム ]
高麗郡建郡1300年フォーラム
【埼玉】渡来人ゆかりの地、奈良県明日香村と埼玉県日高市を中心とした旧高麗郡の歴史的なつながりをテーマとした「フォーラム‐渡来から未来へ」が14日、日高市文化体育館ひだかアリーナで開かれた。
来年5月の高麗郡建郡1300年記念行事を前に歴史・文化遺産を生かした町づくりに取り組んでいる日高市、同実行委員会、同記念事業委員会などが共催。奈良県明日香村の森川裕一村長と女優で「飛鳥美人」飛鳥・扶余友好親善大使を務める中野良子さんが講演した。市民800人近くが会場を埋め、歴史ロマンに思いをはせた。
明日香村は飛鳥時代の約100年間、都が置かれていた地。日本という国はここから始まるとされる。百済ばかりか、高句麗からの影響も強い。
高松塚古墳女子群像やキトラ古墳はよく知られている。飛鳥寺は一塔三金堂の高句麗式だ。明日香村で石室内の石棺を見ることのできることで有名な都塚古墳は、最近の調査の結果、中国や高句麗で見られるピラミッド型方墳だったことが判明したばかり。そもそも、高麗郡を建郡した「高麗王若光」も飛鳥の地から武蔵国に移った。
森川村長は講演でこうした事実にふれながら、「高麗郡地域の人たちにシンパシーを感じる」とエールを送った。これに対して、日高市の谷ケ崎照雄市長も「明日香村とのつながりを実感する。日高市も明日香村に学び、貴重な歴史的風土を丸ごと体感できるような『高麗劇場』づくりをめざしたい」と意気込みを述べた。
(2015.6.24 民団新聞)