掲載日 : [2009-07-01] 照会数 : 7575
みんだん生活相談センター 専門分野で研究会
[ 専門相談員を激励する金昭夫所長 ]
まず家族関係登録制度
「みんだん生活相談センター」(所長=金昭夫中央副団長)は6月25日、韓国中央会館で第1回定例研究会を開き、韓国の「家族関係登録制度」について学ぶとともに、隘路事項について活発な意見交換を行った。この日の参加者は、講師を務めた駐日韓国大使館の郭在淳領事をはじめ、弁護士、税理士、行政書士、司法書士ら相談センターの専門相談員、民団の担当幹部ら約30人。
金昭夫所長は冒頭のあいさつで、「相談センターは関係者の働きによって、各方面にいい影響を与えており、在日同胞の権益擁護を身上とする民団の重要な柱になっている」と慰労し「同胞経済は大変厳しい。皆さんの努力で一人でも多くの同胞が救われるよう願っている」と激励した。
今回の研究テーマである「家族関係登録制度」は、従来の戸籍制に替わって2008年1月に施行されたもので、国民の出生から死亡に至るまでの身分関係の変動事項を、個人別に登録、公示・公証するものだ。再婚家庭における父子の姓不一致問題を解決したほか、急激な経済成長にともなう核家族化や女性の地位向上など社会的な変化に対応し、有名無実化した戸主制を抜本から改定した。
郭領事から新しい法概念と諸規定について講演があった後、「韓国では裁判で、事実婚姻関係存在確認の判決を受け、婚姻申告をすれば、家族関係登記簿に婚姻として記載されるのか」(創設的報告となるので、婚姻申告として処理される)、「在日の遺族が知らない相続人が韓国にいる場合が多々あって苦慮する。探す手順は?」(姓名と生年月日が分かれば、韓国の裁判所に問い合わせ、探せる)など、専門相談員からエキスパートならではの質問が相次いだ。
生活局の朴相泓局長は、「専門相談員の皆さんから勉強になったとの感想があった。今後もセンターの充実に向け勉強の機会を持ちたい」と語った。
(2009.7.1 民団新聞)