掲載日 : [2009-08-15] 照会数 : 6118
在日1世から聞く植民地支配の実相 川崎で証言集会
[ 貧しかった子供時代を振り返る朴在銀さん(左) ]
【神奈川】日本の植民地支配を身をもって体験した在日1世から証言を聞く会が4日、川崎市新中原市民館で開かれた。韓国・富川市との交流を進めている市民団体や、市内の在日高齢者から生活史の聞き取り作業を続けているグループなどが共催した。会場は70人以上でぎっしりだった。
証言者は市内南部在住の朴在銀さん(92)。朴さんは、「百姓が土地調査事業で年々、暮らしが成り立っていかなくなるのを目の当たりにして、植民地支配とはどういうことかが否応なく分かった」と述べた。朴さんが渡日したのも「ご飯を腹いっぱい食べたかった」からだという。
川崎市では昨年6月、ある市議が市教委発行の副読本に記載されていた強制連行に関する記述を問題視し、市議会で「事実とは異なる」と主張して波紋を広げた。危機感を持った市民が中心となって実行委員会を立ち上げ、6月に「強制連行」の実相を正しく学ぶ学習会を実施した。9月28日に第3回学習会を行う。
(2009.8.15 民団新聞)