掲載日 : [2009-08-26] 照会数 : 17362
参政権早期付与の転換点 総選挙へ全力投入
[ 青年会中央本部会長の先導で「地方参政権獲得」をシュプレヒコールする参加者(東京・日比谷公会堂) ]
第64周年光復節慶祝中央記念式典が15日、民団東京本部の主管により東京・日比谷公会堂で団員ら2500人が参加して開かれた。参加者は、①地方参政権獲得のために総力を結集する②韓半島の平和定着のため北韓に対して核兵器撤廃を促す③次世代育成と民族文化振興に尽力する④同胞社会の経済発展のために全力を尽くす⑤韓日友好親善と共同繁栄に積極貢献する−−ことを再確認した。また第2部として「地方参政権早期獲得決起大会」を開き、目前に迫った8・30衆議院総選挙での地方参政権付与賛同候補者への最大限の支援などを決議した。この日、全国各地の民団で開かれた光復節慶祝記念式典でも同様な決議が行われた。
各地民団決議…「光復節」に決起集会
中央式典は李時香東京本部団長の開式辞で始まり、権哲賢駐日大使が、国民と北韓同胞および700万海外同胞らに向けた李明博大統領の「慶祝辞」(別掲記事参照。3面に詳録)を代読した。
鄭進中央団長は慶祝辞で、在日同胞の長年にわたる懸案である地方参政権獲得について、今度の総選挙を最大のチャンスととらえ、早期実現のために一致団結して総力をあげることを明らかにした。さらに鄭団長は「真の光復は祖国の民主的平和統一が実現するときだ」と強調、朝鮮総連同胞に対し「韓国が志向する民主的平和統一と経済躍進の民族大事業」に、共に参与することを呼びかけた。
続いて日本側主要来賓として自由民主党・猪口邦子党国際局局長代理(前衆議院議員)、民主党・簗瀬進参議院国会対策委員長(参議院議員)、公明党・山口那津男党政調会長(参議院議員)、社会民主党・渕上貞雄副党首(参議院議員)、日韓議員連盟・白眞勲幹事(会長代理。参議院議員)、日韓親善協会中央会・越智通雄会長が祝辞を述べた。自民党代表を除き、全員が地方参政権の早期付与に全力をあげることを強調した。
第2部の地方参政権早期獲得決起大会では、鄭進団長が「日本政府や各政党は私たちが住民として果たしている役割を正当に評価し、私たちの『住民権』を認めるべきだ。この問題がこれ以上先送りされることは、政治の怠慢と言わざるをない」と強調、「地方参政権の付与に賛同する候補者が多数当選できるよう、全力を挙げて支援していくことをあらためて固く決意し、共に行動していこう」と促した。
これを受けて、参加者は、地方参政権付与の一日も早い実現を求める決議文を満場一致で採択した。
参加者は、早期獲得決起大会後、芸能公演などで楽しい時を過ごした。
■決議文要旨■
一、私たちは、永年、地域社会の構成員として納税の義務を果たし、地域社会の発展に貢献している住民である。国会は永住外国人の実態に照らし、住民の権利として地方参政権を一日も早く付与することを強く求める。
一、私たちは、1998年に国会に法案が提出されて以来、10年以上が経過するにもかかわらず、いまだ法案が成立していないことに強い憤りを禁じえない。各政党はこれ以上先送りをせず、速やかに立法化するよう強く求める。
一、私たちは、永住外国人に地方選挙権を付与しても違憲ではないとした95年の最高裁判決と、立法化を求めてきた多くの地方自治体議会の意見書採択を尊重し、日本政府が私たちに早期に地方参政権を保障することを強く求める。
一、私たちは、このたびの衆議院総選挙を前に、地方参政権付与に賛同する候補者を最大限に支援することを確認し、地方参政権の早期獲得のため全力を尽くして闘うことを強く決意する。
(2009.8.26 民団新聞)