掲載日 : [2009-11-05] 照会数 : 5492
大阪府立高 「本名原則」徹底欠く
民団 府教委に是正求める
【大阪】大阪府立A高校で、府・市教委が「指導の指針」で打ち出した「本名原則」が徹底されていなかったことが、保護者からの指摘で明らかになった。民団大阪本部(金漢翊団長)は10月27日、大阪府立男女共同参画・青少年センターで開かれた大阪府教委との定期協議の場であらためて是正を求めた。
A高校に通うCさんは入学時から3年間、本名で通学した。だが、卒業にあたって学校側が卒業証書・卒業者台帳作成のために作った調査用紙には、大阪府の指針にある本名原則の一文を載せないまま、本名と通称名を単に選択させる内容になっていた。
C君の保護者は、「本名への思いを踏みにじられたようで、とても不愉快な思いをした」と語った。民団側も「非常に落胆している」と述べ、すべての府立高校に対して調査用紙を点検し、指針に反している場合、是正することと、管理職、教員に対して、卒業証書への本名記載率が100%になるよう強く指導することを要望した。
府教委側は「研修会を開いてきっちり各学校に徹底していきます」と約束した。
この日の協議は民団大阪本部が提出した「09年度在日韓国・朝鮮人の民族教育、国際理解教育の推進を求める要望書」に基づいて行われた。
(2009.11.5 民団新聞)