掲載日 : [2010-01-15] 照会数 : 10397
<各地成人式>同胞のつながり実感
[ 民族学級出身者をはじめ87人が集まった民団大阪の成人式 ] [ 新年会に招き祝福する民団宮城(上)と栃木(下) ]
ワクワク 自己実現誓う
同胞新成人を祝う式典が10日を前後して各地で開かれた。少子化の影響で参加者は長期減少傾向にあるだけに、主催する各地民団でも、呼びかけに力が入った。悪条件をはねのけて、昨年実績を上回る新成人を集めた大手本部も見られた。過疎地方本部では新年会の席に招き、参加者一同で門出を祝った。今年の新成人は89〜90年というバブルの絶頂期に生まれた世代。
民団大阪本部(金漢翊団長)は10日、大阪韓国人会館で式典を開催。昨年を上回る87人が参加した。対象者400人への3回にわたる電話作戦、ミクシーなどのインターネット活用、生野コリアンタウンにもポスター張りするなど、民団側の懸命な呼びかけが実った。
金裕充さん(生野区、専門学校生)は「20歳を迎えてうれしい。胸がわくわくしています。同胞の集まりに参加したのは初めてなのにうち解けて話ができるなんて、つながりを実感しています」と笑顔で語った。
大阪市立舎利寺小学校民族学級で3年間学んだという玄知代さん(生野区、金沢美術工芸大学)は、民族学級で学んだ同級生との久しぶりの再会を喜んでいた。
参加者には有名焼肉店での食事券(3000円相当)などが記念品として贈られた。
この日、東京(李時香団長、韓国中央会館)、兵庫(車得龍団長、兵庫韓国文化教育院)、滋賀(具滋源団長、同本部会館)などでも民団主催で新成人の門出を祝った。
東京では李団長が「未来の主人公」への期待の言葉を述べた。これに応え、姜美子さん(立教大学)は「国際人として世界に飛躍したい」と決意を語った。鄭進民団中央本部団長の祝辞は丁榮哲文教局長が代読した。引き続いての交流会では、ゲーム「名前ビンゴ」で友達の輪を広げた。景品のデジタルフォトフレームやアロマキャンドルなどを手に歓声を上げていた。参加者は最終的に24人を数えた。
兵庫では新成人のためにチマ・チョゴリをレンタルし、メイクから着付け、記念写真までトータルで便宜を図り、好評を博した。新成人18人が参加した。滋賀では5人が参加。物心ついてからは初めてというチマ・チョゴリを身につけた金有沙さん(京都外国語大学)は「9月にニューヨークに留学する。将来は語学を活かして広告関係の仕事に就きたい」と目を輝かせていた。
民団新年会に新成人を招待
民団主催の新年会に新成人を招き、参加者全員で祝う本部も見られた。
民団北海道本部(金泰勲団長)が7日、札幌市内のホテルで開いた新年会には新成人3人が出席。それぞれ演壇に上がって抱負を含めてあいさつすると、参加者からひときわ大きな拍手が送られた。
民団宮城本部(李根団長)が9日、韓国会館で開催した新年会には新成人7人が参加した。このほとんどが民団オリニ林間学校の出身者だった。会場では久々の再会を喜びあっていた。昨年はたった一人だっただけに、同本部はオリニ事業の大切さをあらためて実感したという。
民団栃木本部(金一雄団長)は9日、宇都宮市内のホテルに新成人5人を迎えた。代表の鄭久成君(東北福祉大学)はプロゴルファー志望。金団長らから激励を受けた。陳東徹顧問は5人全員に「お年玉」を贈った。
民団奈良本部(趙政夫団長)が10日、奈良市内のホテルで開いた新年会には2人が参加した。趙団長は「ニューリーダーとして在日社会を明るく照らす原動力になって」と激励した。
(2009.12.23 民団新聞)