掲載日 : [2010-01-27] 照会数 : 5342
<民団栃木>60年の『歩み』発刊 元老クラスから聞き書き
【栃木】民団栃木本部(金一雄団長)が『民団栃木の歩み』(B5版、312㌻)を発刊した。同本部が民団史を編さんしたのは創団から62年を経てこれが初の試み。
民団史編さんは金団長就任時からの公約だった。民団草創期の資料は散逸していたため、当時の模様は編さん委員が録音機を片手に直接、元老クラスから聞き書きして歩いた。当事者が自ら肉声で語った歴史は生々しく、読者の想像力をかきたててくれる。
歴代団長の業績にしても事実の羅列に終わることなく、当時の時代背景のなかで必然的に生まれた民団の取り組みとして紹介している。編さん委員長の林宏さん(民団栃木常任顧問)は「日本の人にも読んでもらえるように心がけた」と語った。
全9章。第1章「栃木民団の源流と前史」には佐野市生まれの漢詩人、須永元と金玉均との知られざる交流や、古代韓半島とのつながりを示す大田原市湯津上の那須国造碑の由来についても解説している。
出版記念会は同本部の新年会も兼ねて9日、宇都宮市内のホテルで関係者130人出席のもと、開かれた。同本部では団員各家庭に1冊ずつ配布した。
(2010.1.27 民団新聞)