掲載日 : [2010-02-10] 照会数 : 7421
よみがえる百済王宮 さっぽろ雪まつり「大雪像」
忠清南道「世界大百済展」アピール
【北海道】さっぽろ雪まつり(札幌市、札幌市観光協などで実行委)のメーン会場となった中央区大通西8丁目「雪のHTB広場」にかつて忠清南道扶余郡にあった「百済王宮」が大雪像となってよみがえった。
この大雪像は約1400年前まで栄華を誇った百済時代の美しい王宮の中の執務室にあたる中宮殿がモデル。高さ14㍍、奥行き10㍍、幅は13㍍で、使用した雪は5㌧トラック換算で750台分にあたる。瓦や棟飾りにあたる部分は、ブロック彫刻用の化粧雪50種5000個を伝承の工法で本体に後付けした。
美しい屋根の曲線や円柱の模様も繊細に再現してある。軒の張り出し部分は雪の重さで負荷がかかって途中で折れないよう、中を直径12㌢の丸太50本で補強し、限界まで軒を張り出させた。右手には、百済人が香を焚くのに用いた「百済金銅大香炉」の小雪像を置き、蓋の上端には一羽の鳳凰を装飾した。
王宮は660年、新羅・唐の連合軍の攻撃にあって焼失したが、忠清南道は扶余郡に建設中の「百済歴史再現団地」の中に「百済王宮」を復元した。忠清南道公州市と扶余郡で9月から開催される「2010世界大百済展」に合わせ一般公開される。大雪像制作は大百済展開催に向けたプレイベントとしての位置づけで、HTB(北海道テレビ放送)と電通の協力を得た。
雪まつり開幕の5日には在日2世の韓国伝統舞踊家、金順子さんが大雪像の前で舞を披露した。
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婦人会北海道が韓国食差し入れ
国際雪像コンクール会場
婦人会北海道本部(金吉子会長)は5日、大通西11丁目「国際広場」で雪像制作に励む14カ国・地域からやってきた国際コンクール参加チームにユッケジャンスープとおにぎりを差し入れした。
これは婦人会同本部の恒例行事。国際コンクールが始まってから37年間というもの欠かしたことがない。現地では「コリアンスープ」の愛称で親しまれている。「体の芯まで温まる」と、おかわりを求める列ができた。 韓国チームのテーマは大田エキスポの象徴となったハンビット塔と、生命の母胎である女性の姿を結合させた「ハンビットの夢」で、科学と人間の調和を表現したもの。
(2010.2.10 民団新聞)