掲載日 : [2010-05-19] 照会数 : 7075
闘い取った人権…崔昌華牧師の軌跡 「資料館」で企画展
[ アボジをしのび企画展を準備した遺族たち ]
NHKと争い、最高裁をして氏名の読み方には人格権があると認めさせた故・崔昌華牧師の人権獲得運動の軌跡をたどる企画展「1円訴訟‐名前はチォエ チャンホァ」が、在日韓人歴史資料館企画展示室(韓国中央会館別館内)で始まった。
展示資料はパネル40点のほか、民族読みを併記した名刺、手紙、日記、写真アルバム、在日同胞の基本的人権の保障を訴えた日本政府に対する公開質問状など。人格権訴訟ばかりではなく、公営住宅入居闘争、筑豊炭鉱で犠牲となった徴用韓国人の遺骨奉安、家族で一緒になって取り組んだ指紋押捺拒否運動、地方参政権獲得運動など、多岐にわたっている。
資料の整理にあたった遺族で、次女の善恵さんは、「いずれの闘争も在日としての生活の中から出てきたアボジの切実な叫び声だった。一人でやってきたのではなく、家族や教会、日本の友人に支えられてやってきたことを理解してほしい」と語った。また、長女の善愛さんは、「地方参政権獲得運動が停滞しているいま、もういちど在日としての立ち位置を考えるきっかけになれば」と呼びかけている。
8月21日まで。無料。
記念セミナー
期間中、記念セミナーが3階セミナー室で開かれる▽崔聖植「アボジを語る‐『かちとる人権とは』と参政権」5月22日15時30分〜。500円▽崔善恵「アボジの遺したもの‐人間の尊厳と在日朝鮮人」(崔昌華牧師講演DVD上映)6月26日15時30分〜。500円▽犬養光博(日本基督教団福吉伝道所牧師)「セッピョル(明星)を見上げつつ‐『在日』の『今』を生きた崔昌華牧師」7月17日14時〜。1000円。
(2010.5.19 民団新聞)