掲載日 : [2010-05-19] 照会数 : 5342
韓国人旧軍人・軍属の遺骨 最後の219体還送
[ 金長録さんの冥福を祈る「同進会」メンバー ]
東京・目黒区の祐天寺に安置されていた韓半島出身旧軍人・軍属の遺骨219体が18日、遺族と関係者に還送された。韓日両国政府の合意に基づいて08年1月から始まった遺骨返還は今回の第4次分で計423体になった。これで、いまも祐天寺に安置されている韓半島出身者の遺骨は、北韓出身のBC級戦犯者4体と、解放直後の浮島丸爆沈犠牲者だけになった。
この219体のなかには第2次大戦中旧日本軍に強制徴用され、マレー俘虜収容所に捕虜監視員として配属された金長録さんの遺骨が含まれている。金さんは日本の敗戦後、戦犯容疑で連合軍に逮捕・拘禁され、1947年に軍務責任を問われて刑死した。
同じくBC級戦犯者の汚名を着せられながら、危ういところで刑死を免れた同胞とその遺族で構成する元BC級戦犯「同進会」(李鶴来会長)とその支援者たちは、日本政府主催の追悼式に先立つ10日、金さんの眠る祐天寺を訪ね、仏舎利殿でささやかな追悼の集いを開いた。参列者は祐天寺住職の読経の流れるなか、全員で焼香した。
李会長は、日本政府の謝罪と補償がないままでなし崩し的に遺骨の送還が進むことには「誠に遺憾である」と複雑な表情だった。金さんの遺骨は天安市内の「望郷の丘」に埋葬される。元BC級戦犯としては金さんが7体目。
(2010.5.19 民団新聞)