掲載日 : [2003-05-29] 照会数 : 4949
在日学生増へ取組み 特進クラス設置で対応(03.5.28)
東京韓学開校50周年記念事業
学校法人東京韓国学園(孫性祖理事長、金龍満校長)は「推進委員会」のもと来年4月の開校50周年に向けて様々な記念行事・事業を計画している。中でも柱となるのは在日同胞学生増加への取り組み。教育課程を改編、学校運営も整備し、在日同胞社会にアピールしていく。秋には民団東京本部(許孟道団長)と「10月のマダン」を共催する。
民団と「10月マダン」共催へ
同校の現在の学生比率は本国学生65%、定住学生20%、日本人4%で、在日学生は11%にしかすぎない。この在日学生と本国学生が共学する「混合的学校」の長所を生かしつつ、生徒数の不均衡の改善を図っていきたい考えだ。
在日同胞社会にアピールするため考えられたのが来春からの「在日同胞クラス」の開設。在日同胞教師による懇切丁寧な指導で生徒一人ひとりの学力を保証し、進学率のアップをめざすという。
理事会では同窓会と民団の協力を得ながら夏から秋にかけて生徒募集を展開していくことにしている。「在日同胞クラス」は大学進学実績づくりのためまずは20人程度からスタートする。民団東京本部と秋に共同開催する「10月マダン」合同運動会でも韓学の特色を同胞父母にアピールしていくことにしている。
また、プロジェクトチームを構成して、同校の10年後を視野に入れた学校未来像の提言も行っていく。チームの構成にあたっては韓国および「在日」、日本の専門家の協力も仰ぐ。同様の趣旨でシンポジウムも開催していく。このほか、記念誌の編さんやパネル展示、演劇などでこれまでの50年を振り返るという「歴史再照明事業」も検討されている。
「推進委員会」は理事会を中心に学校、PTA、同窓会、民団、大使館関係者で構成している。昨年12月に東京、今年の2月にもソウルで同窓生の集いを開催するなど50周年事業の成功に向けた準備は着々と進められている。
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東京韓学開校50年への足どり
54年4月26日、木造2階建て仮校舎で発足。生徒数は26人だった。在日同胞1世の奮闘で現在地を確保、篤志家からの寄付で少しずつ設備を充実させてきた。韓日国交正常化で本国学生が増え始め、80年代には在日と半々になった。IT教育とネィティブによる英語・語学教育が同校の特色。生徒数は現在863人で昨年対比78人増。
(2003.5.28 民団新聞)