掲載日 : [2003-06-11] 照会数 : 4752
生駒市教委・「在日」理解へ指導資料(03.6.11)
22の事例と具体的提案−小・中・高校教員に配布
【奈良】奈良県生駒市教育委員会はこのほど『外国人住民教育の手引き』(A4版、121㌻)と題した教師用の指導資料1500部を作成した。00年3月に策定した「生駒市外国人住民教育指針」に基づく編さんで、13件の実践事例と9件の教材事例を集めた。市内の公立幼・小・中学校教員全員に配布した。
実践事例の一つとして小学校3年生が国語の時間に学ぶ「三年とうげ」を取り上げた。これは、ただ単に物語の読解にとどまらず、韓半島の位置を世界地図で確認させ、韓国語で歌を歌ったり、民族衣装の試着体験、ユンノリ遊びなどの体験学習につなげていったというもの。
さらに発展させて、特殊な歴史的な背景を背負って日本で暮らす在日同胞への理解を深めるため、在日韓国・朝鮮人を招いて話しを聞くことも考えられると具体的な提案をしているのが特徴。
このほか、6年生用に「韓国併合と旧生駒トンネル」、中学生には「共生社会について考えよう」という事例も紹介している。
編集にあたっては民族教育促進協議会の金光敏さんも協力した。市教委では「総合的な学習の時間」での活用を期待している。
(2003.6.11 民団新聞)