クラス 9から17に増設
受講生 200人を突破
【宮城】宮城韓国会館にたくさんの韓国語受講生が詰めかけて連日活況を呈している。民団宮城本部に登録済みの受講者は毎年少しずつ増加しており、現在235人。学習習熟度に合わせて17講座を展開中。土・日曜日を除く平日は3つの教室が朝・昼・晩とフル回転だ。7月からは新たに「入門クラス」第2弾の募集を予定している。
受講生が200人の大台を突破したのは今年度に入ってから。民団宮城は受講生の期待に応え、昨年度までの9クラスから一気に17クラス編成へと広げた。
宮城韓国会館はあすか信組の支店が入っているため、セキュリティ保持の都合上、土・日曜日は原則使えない。平日は毎日3〜4講座が途切れることなく開かれていることになる。
人気の秘密は駐仙台韓国教育院長をはじめとするネイティブで構成した講師陣。受講生は「正しい発音と韓国文化の両方、同時に学べる」と歓迎している。また、クラスを増やしたことで各講座とも少数精鋭となり、学習進度に合わせたきめ細やかな指導が可能になった。教材についても各講師が工夫し、在日同胞や日本人が容易に親しめるようにしている。
民団宮城が韓国語講座の運営に本腰で乗り出したのは、独自に「民団文化センター」を立ち上げた04年からだった。同センターの狙いは、仙台市の一等地に建つ韓国会館を地域に開放し、国籍を問わず、民団に来れば気軽に韓国の文化に親しめるようにすること。
民族衣装や楽器、CD、書籍などの需要があれば無料で貸し出し、韓日文化教室等を実施している。交流シンポや映画の上映会なども開催している。青年会はセンターを基盤に別働隊として地域イベントに積極参加し、民団の存在をアピールしてきた。
民団宮城はこうした独自の韓日交流事業や民団の主催事業に韓国語講座受講生の自主的な参加を促してきた。団員と交流してもらいながら「国際交流の広場」を形成し、民団への理解者を少しずつ増やすのが目的だ。このような地道な取り組みが受講生をして「民団に対する応援者」として確実にはぐくんできた。
11年度の韓国語講座は2月28日開講したが、直後に東日本大震災に見舞われたため3月中はすべての講座の中断を余儀なくされていた。民団側は「気持ちがめいっているいまだからこそまず気持ちの復興につなげよう」と、早くも4月に再開に踏み切った。
(2011.6.29 民団新聞)