掲載日 : [2003-07-30] 照会数 : 7110
高校野球・京都韓学ベスト4ならず 1-4平安に惜敗(03.7.30)
[ ベスト8と過去最高の成績に胸を張る京都韓学ナイン ]
[ スタンドで大声援を送ったオモニ達 ]
京都韓国学園1−4平安
京都韓学、安打数上回るも平安に惜敗
実力校に変身、「甲子園への自信」つかむ
第85回全国高校野球選手権(夏の甲子園)京都府大会準々決勝、京都韓国学園VS平安高校が25日、西京極球場で行われ、京都韓学は1-4で強豪の平安に破れ、甲子園初出場の夢は実らなかった。しかし、部結成わずか4年の同校が優勝候補を次々と破ってベスト8まで大躍進、甲子園をねらえる実力校に変身したことを証明した。
京都韓学は初回2死1、2塁から左前打で先制を許すと、4回は2死3塁から相手のセーフティーバントと適時打で2点を追加され、7回にも犠飛で4失点。
後半に安打を重ねた京都韓国は8回、ここまで抑えられていた平安のエース服部を攻め、1死2塁のチャンスから主将李良剛が左翼線2塁打で1点を返した。しかし、得点はこの1点だけ。平安を上回る8安打を放ったが、及ばなかった。
一方、京都韓学のエース金将平は5回以降わずか2安打に抑える好投ぶりだったが序盤の3失点が最後まで響いた。
優勝候補の平安と互角以上の戦いぶりを見せた京都韓国学園。金監督は「平安は強かった。でも次の夢、目標ができた。甲子園に届くところまできた。自信はあります」と来年に向けて抱負を語った。
6回1死1、3塁から中飛で生還できなかった判断ミスや、犠打が併殺になるなど甘さもあった。それでも平安を上回る8安打を放ち、守備は4試合連続で無失策。真っ向勝負を挑んだエース金将平は「大舞台は初めてで力が入った。平安はスイングのスピードがすごかった」と悔しさをにじませた。
同校の硬式野球部は99四月に部員2人だけで創部し、一カ月後には部員が14に増えたが、中学校での野球経験者はわずか一人だった。現在の部員数は24人(3年8人、2年3人、1年13人)。4年前に0−34の大敗で公式戦デビュー。チームは3年目で初勝利し、昨夏はベスト16、今回は堂々の8強と着実な躍進を果たした。李良剛主将は「1点取れば相手も慌てる。絶対に打ってやろうと思っていた。後輩には甲子園に行って欲しい」と思いを託した。
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初のペスト8に誇り
第85回全国高校野球選手権京都大会に出場していた京都韓国学園(李愚京理事長、李虎雄校長)は、25日の準々決勝戦で強豪として知られる平安高校に1対4で敗れた。それでも初のベスト8入りを果たした野球部に応援に駆けつけた学校関係者や保護者らは「チャレッタ(よくやった)」と称えた。
今回の対平安戦、ヒット数では京都韓学が8本を放ち、7本の平安を上回った。守備も堅調で、結果的にはこの日の平安戦まで4試合ノーエラーを記録した。平安側は試合中、何度も円陣を組むほどだった。
応援席に陣取っていた李校長は「善戦だった」と笑顔を浮かべた。李理事長も甲子園出場投手を打ち込んだことに「必死で戦った」と満足げだった。白頭学院前校長の張成秋さんは「昨年まではハラハラしながら見ていたが、今年は猛練習したのだろう、安定した試合ぶりだった。選手は『やればできる』と自信につながるだろう」と話していた。それでも金健博監督は平安を最後まで攻めきれなかったことを悔んだ。「平安に勝てば甲子園は目の前だっただけに悔しい。これまでには許されたミスでも、強豪チーム相手ではそのミスが失点につながった」と敗因を語った。
(2003.7.30 民団新聞)