掲載日 : [2003-08-27] 照会数 : 6956
民族学級の必要訴え 在日韓国人教育者大会(03.8.27)
全国から150余人集う
【神奈川】第40回在日本韓国人教育研究大会が19、20の両日、箱根町で開かれ、韓国学校や教育院など各地の民族教育関係者や民団神奈川県本部の幹部ら約150余人が集まった。
40年という節目を迎えた今年の大会は「民族教育に対する回顧と方向」をテーマに、3つの分科会(学校、教育院、民団・民族学級)で討議した。
主催した在日本韓国人教育者協会の梁承寛会長は、「これまで積み上げたノウハウを次代に生かそう」と挨拶。趙世衡駐日大使はじめ地元の神奈川韓国綜合教育院の洪采植理事長らも「3、4世世代に民族の言葉、文化、歴史を植え付ける研究大会に」と期待を込めた。
主題講演で民団中央本部の黄迎満副団長は「在日同胞の民族教育の明日のために」と題して、同胞の居住数に合わせた民族学校の統廃合や国際的に通用する教育内容・水準にするために「共生、人権、平和」の普遍的価値の定立を提言した。特別講演は「子どもと教科書全国ネット21」の俵義文事務局長と、在日韓国青年会中央本部の寿隆会長が行った。
学校分科会では東京韓国学校をはじめ、金剛、建国、京都の4校の現状報告を土台に、生徒数の減少と財政難の厳しい現状に理解を示しつつも、東京韓学の「土曜学校」の成功例など、在日同胞のニーズに合った取り組みを他校にも波及させてはどうか、という意見が出された。
民団・民族学級分科会では、民族学級の必要性を自治体や日本政府など公的機関に理解させ、公的資金の活用による教材作成などの働きかけが緊要だとまとめた。
(2003.8.27 民団新聞)