掲載日 : [2003-11-26] 照会数 : 3770
民団京都が高齢者福祉に本腰へ(03.11.26)
【京都】民団京都府本部(金有作団長)はNPO法人格を取得して在日同胞高齢者福祉事業に乗り出すとの構想を22日、同本部で開いた「福祉事業に関する講演会」の場で明らかにした。
目標に掲げたのは、府内在住のすべての在日同胞高齢者が民団社会から何らかの福祉サービスを受けられる施設づくりを目指そうというもの。
同本部傘下の福祉事業推進委員会(金周萬委員長)の構想によれば、同本部がNPO法人資格を取得、06年春を目標に通所介護サービス事業に乗り出すという。同時に各支部には支部会館を活用して比較的健康で介護保険制度の適用を受けられない高齢者のための福祉活動に取り組んでもらう考えだ。具体的な方針は04年の同本部定期地方委員会に提出する。
この日の講演会は福祉事業推進委員会のこうした考えを広く理解してもらい、気運を盛り上げようと、各民団支部役員や婦人会員を主な対象に実施したもの。80人余りが参加した。講師はNPO法人京都コリアン生活センター「エルファ」の鄭禧淳理事長と民団大阪・西成支部の崔長熙支団長が務めた。
鄭理事長は「京都市内では在日同胞が多い右京区と南京都にまずデイ・サービス施設を立ち上げてほしい。ヘルパー要請のための講師派遣などは申し入れがあれば協力したい」と述べた。
また崔支団長は高齢者のための「西成サランバン」開設までの体験を語った。
民団京都府本部の金団長は「この日の講演がこの事業に取り組んでいこうというきっかけなることを期待している」と述べた。
(2003.11.26 民団新聞)