掲載日 : [2003-12-10] 照会数 : 4143
<兵庫版>インタビュー 韓洋雄副団長(03.12.10)
馬山と姫路市結び合唱交流
市民団員40人選び訪韓…姉妹提携3周年を記念して
予定より1日早く帰るなり、馬山で行われた記念行事の写真を嬉しそうに見せてくれる。
「明日は10月マダン、パプダ、パポ(あー忙しや)」。ハードスケジュールの最中でも、疲れた姿はどこにもない。むしろこれに生きがいを感じている風さえある。
去る10月24日、地元姫路市と馬山市との間で、姉妹提携3周年の記念行事として合同演奏会が馬山MBCホールで開催された。この行事に姫路市から出場するため、市内で合唱団員を募集、その実行委員長として23日から3泊4日の予定で馬山を訪れる。だが、26日には「10月マダン」があるため1日早く帰日した。
94年頃、馬山市から姫路市に姉妹提携の話が持ち上がる。当時、民団西播支部の団長で、文化交流の一環として高校生を対象にホームステイを開始したものの、教科書問題などで一時途切れる。その後、市長や市会議員らとともに視察を兼ね馬山市を数回訪韓、00年4月18日ようやく調印にこぎつける。昨年10月、姫路市文化センターで合同演奏会を開いたが、この時も実行委員長に選ばれている。
今回、姫路で合唱団を40人募集したところ、60人が応募、選ぶのに一苦労したという。
当初、姫路市から予算が出るはずだったが、馬山市との連絡のやり取りの手違いから市の予算計上が間に合わなくなり、副団長自ら自腹を切る羽目に。
「募集をかけておいて、いまさらなしでは、みなさんに申し訳ないし、恥もかかせたくない」と。
大阪・建国高校を卒業後、大阪音大・声楽科を出たが、就職できず、東京の芸能界で活動。東芝、テイチクレコードなどで働き、ピアノやロックバンドを組んで15年間過ごす。
姫路では、支部の財政、文教課長など役員を務める傍ら、地域で要請があれば、歌の指導に出かけるなど、文化活動に専念。以前、オペラでモーツアルトの「フィガロの結婚」からバルトロとアントニオの二役を演じたことも。
現在、白頭学園と兵庫日韓親善協会の理事でもあり、地元姫路の日韓親善交友会の副会長。民団本部では副団長を務める傍ら、婦人会コーラス部の指揮者として活躍、12年に及んでいる。息子2人も東京で芸能活動をし、レコード会社に勤務中。「蛙の子は蛙」といわれそうだ。
36年1月5日大阪生まれ。
(2003.12.10 民団新聞)