掲載日 : [2017-11-08] 照会数 : 6983
<民団愛媛>徴用犠牲同胞を慰霊…旧別子銅山
[ 慰霊碑に献花する金鐘団長 ]
険しい山中にひっそり碑
【愛媛】民団愛媛本部(金鐘団長)は10月26日、植民地下の韓半島から住友鉱業株式会社住友別子鉱業所(新居浜市、通称「別子銅山」)に動員され、亡くなった同胞の魂を癒やす慰霊式を執り行った。
民団から金団長をはじめとする役員4人が険しい山中に分け入り、ようやく地中で同胞の眠る木製の慰霊碑を見つけた。 この日初めて現場を訪れたという金団長は大きな衝撃を受けたようだ。押し黙ったまま、ただ静かに手を合わせた。別の役員は、「強制徴用の事実そのものは知っていたが、山を何個も越えなければたどり着けない、こんな遠く暗い場所で亡くなったことを思うと胸が痛くてならない」と語った。
当時、住友別子鉱業所で労働に従事した同胞は700人以上といわれている。初期は募集だったが、戦争末期になると官斡旋、徴用という方式に変わった。死亡者数は不明だが、これまでに別子山の南光院近くの斜面で石積みの37基が発見されている。このうちの3人については資料から身元が確認された。
(2017.11.8 民団新聞)