掲載日 : [2017-11-29] 照会数 : 8134
「在日の生きざま示してくれた」…鄭進元中央団長 民団葬
[ 追悼式には韓日の関係者多数が参列した ]
民団中央本部の第46、47代団長を務めた故鄭進常任顧問(享年80歳)の追悼式(民団葬)が21日、韓国中央会館(東京・港区)で営まれ、民団や婦人会など全国から関係者が参列したほか故人と親交が深かった韓日両国の国会議員ら300余人が最後の別れを惜しんだ。
式の始めに故人が06年に団長に立候補した当時の力強い出馬宣言、団長就任後に尽力した地方参政権決起集会、民団65周年記念式典などの映像が流され、来場者は在りし日の故人を偲んだ。
東京韓国学校の第9代理事長を兼任した故人を追悼する独唱「アリラン」と合唱「故郷の春」が同校合唱部によって披露された後、地元、民団長野県本部の後輩でもある中央本部の呉公太団長が民団葬の実行委員長として追悼辞で「来年の春、先輩の故郷である全北扶安の小さな公園にみんなで植えた桜の木を見に行きます。先輩の愛国心と愛郷心が込められた桜は大きくなっていることでしょう。天国から見ていて下さい。『来たよっ』て言ったら返事して下さい。久しぶりに先輩の好きな酒を一杯やりましょう」と語りかけた。
友人代表として、故人のもとで2期副団長だった韓在銀監察委員長が「経済人であり、組織人であり、体育人、教育人の顔をもつ実に大きな存在だった。民族意識の芽生えは、8・15解放を迎え、歓喜に沸く父母らの姿にあったと東亜日報に寄せた。在外国民のプライドと生きざまを私たちに示してくれた先輩は、豪放磊落ながらも、繊細で思いやりあふれた方だった。今後、在日社会は日本生まれと、日本に居住するにいたった同胞がともに励まし合い、民団を中心に発展に努力する」と誓った。韓日親善協会中央会の金守漢会長は「生者必滅・会者定離は誰も避けられない宿命だが、仕事盛りの人士が幽明を異にすることは遺憾に耐えない悲劇だ」と永遠の別れを嘆いた。
代表献花では、李洙勲駐日大使をはじめ、日本側から日韓議員連盟の額賀福志郎会長、公明党の山口那津男代表、魚住裕一郎議員、民進党の羽田雄一郎役員室長、白眞勲参議院議員、日本共産党の市田忠義副委員長、自由党の小沢一郎代表、社民党の吉田忠智党首ら、韓国側は韓日議員連盟の洪文鐘副会長らが続いた。
多くの来場者を前に、遺家族を代表して長男の鄭剛幸氏が「戦前に日本に渡って来た祖父の遺志を引き継ぎ、父の人生の大半は民団をはじめ在日同胞社会の繁栄と母国の発展に尽くすものだった。生前のご厚情に感謝する」と謝辞を述べた。
(2017.11.29 民団新聞)