掲載日 : [2018-01-31] 照会数 : 7813
訃報 金相権氏(国立ハンセン病資料館運営委員・語り部)
金相権氏(国立ハンセン病資料館運営委員・語り部)24日12時3分、東京・東村山市の国立療養所多磨全生園で死去。86歳。葬儀は26日、園内で「友人葬」として営まれた。喪主は夫人の幸子さん。
1931年全羅南道生まれ。45年東京大空襲で被災したときのやけどがきっかけでハンセン病を発症した。群馬草津市の栗生楽泉園などを経て64年、東京・東村山市の国立療養所多磨全生園に転園。在日同胞入所者でつくる全国組織「在日韓国・朝鮮人ハンセン病患者同盟」事務局長、全患協渉外部長、多磨全生園入所者自治会長(06〜17年)などを歴任した。
92年には高松宮記念ハンセン病資料館(後の国立ハンセン病資料館)建設促進対策委員会の資料収集・展示対策委員会小委員長に就任。約4カ月かけて全国15カ所の療養所に直接赴き、約1300点もの大小様々な資料を収集した。
このなかには重さ1トン以上もあるTR釜や大島青松園に設置されていた警察留置所の扉も含まれている。
93年からは資料館の語り部・運営委員としてハンセン病回復者への理解を訴えてきた。
(2018.1.31 民団新聞)