掲載日 : [2018-08-08] 照会数 : 6750
11団体に寄付金贈呈…民団栃木70周年で地域貢献誓う
[ 民団中央本部から表彰を受けた歴代団長と代理 ] [ 民団栃木70周年を祝い、生け花を展示した流木華道家で家元でもある金光風さん ]
【栃木】民団栃木本部(崔龍治団長)は7月27日、宇都宮市内のホテルで同本部の創団70周年を祝った。式典には韓日双方から各界各層の来賓を含めて400人余りが参席した。
式典のテーマは「韓日友好」。実行委員長を務めた陳賢徳同本部議長は、「韓日両国が有史以来築いてきた友好の歴史を次代に引き継いでいこう」と呼びかけた。崔団長も生活者団体として地域社会に貢献していくことを誓い、高麗人参の製法技術の保存に取り組んでいる鹿沼市や朝鮮通信使ゆかりの日光東照宮など合わせて11団体に寄付金を手渡した。
来賓の船田元衆議院議員(自民党)、福田昭夫衆議院議員(立憲民主党)、佐藤栄一宇都宮市長、青木勲県日韓協会長、中津正修県経済同友会代表理事らから「在日は日本社会の多様性に貢献している」とした祝辞があった。
席上、民団中央本部の呂健二団長が辛容祥顧問(民団中央本部常任顧問)や陳東徹顧問など歴代の県本部団長7人を表彰。このほか功労賞が崔団長と陳実行委員長を通じ9人に贈られた。
同本部は1947年3月1日に宇都宮市内で設立された。初代団長は李鳳儀氏。
流木華道家 金光風さんが作品展示
民団栃木本部の70周年を祝い、在日2世の流木華道家で家元でもある金光風さん(73、本名・金光子)が式典会場の一角で作品を展示した=写真。金さんが在日同胞関連イベントで自身の作品を披露したのはこれが初めて。
流木華道は形も大きさも違う流木に生命を吹き込む新しい華道の形。今回、3つの新作のために用意した流木は総重量で200㌔にのぼる。36時間ほぼ没頭して製作した。
中心となる「真」にはそれぞれいまが旬の夏椿を置いた。前からも後ろからも伝統的な生け花の世界には収まりきれないワイルドなエネルギーを発散していた。規格にとらわれず、いけ手の自由な思いを花材に託しているが、それも池坊で50年、草月で30年間培った確かな基本の裏打ちがあってこそ。5年前には駐日韓国大使館の夫人会を対象に「入門講座」を開き、好評を博した。
金さんは岐阜県生まれ。鉱山を経営していた父親の影響で幼少期から流木華道に親しむようになった。
(2018.08.08 民団新聞)