掲載日 : [2018-12-06] 照会数 : 6957
民団の精神を未来へ韓日友好を次世代へ…三重・滋賀・長野で70周年
[ 民団三重本部の記念式典 ] [ 民団滋賀本部70周年記念のシンポジウム ] [ 民団長野本部の記念式典 ]
民団滋賀本部、三重本部、長野本部の創団70周年記念式典が1、2日にかけて開催された。各本部ともに、「民団の精神を未来に継承していく」と決意を新たにした。日本側来賓からは「韓日友好親善を次世代に引継ぎ、未来を見据えてともに歩んでいこう」とエールが送られた。
◆三重…「ヘイトスピーチ」講演会
【三重】民団三重本部(殷慶基団長)の創団70周年記念式典が1日、桑名市内のホテルで開かれ、団員ら100人が参加した。来賓には駐名古屋総領事館の鄭煥星総領事をはじめ岡田克也衆議院議員(民進党)や三谷哲央県議会議員ら多数が参加した。
殷団長は「今、韓日間がぎくしゃくしているが、お互い信頼関係を築き交流を深めていくことが大事。民団としても尽力していく」とあいさつした。鄭総領事は「民団と同胞の皆さんが、地域社会との協力を積み重ねていくことで、未来志向的な関係構築への基盤をしっかりと固めることができると信じている」と期待を込めた。岡田衆議院議員も「日本と韓国の関係はとても大事で、お互い協力しあい、手を携えていかなければならない」と述べた。
式典に先立ち、師岡康子弁護士が「ヘイトスピーチ解消法施行2年半~現段階と当面の課題」と題して講演した。
◆滋賀…朝鮮通信使のシンポジウム
【滋賀】民団滋賀本部(金東凡団長)の創団70周年記念式典が2日、大津市内のホテルで開催され、団員ら210人が参加した。民団中央本部の李根茁副団長をはじめ近隣から大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山本部の団長らが、駐大阪総領事館の呉泰奎総領事、滋賀県の三日月大造知事、守山市の宮本和宏市長、野洲市の山仲善彰市長、滋賀県守山野洲日韓親善協会の藤木猛会長ら多数が駆け付けた。
金団長は「私たちは、日本社会との共生、韓日の懸け橋となり、未来志向で友好、親善、相互信頼と理解拡大に努力してきた。民団の精神を100年先まで継承していく」と誓った。
呉総領事は、「次世代が大韓民国を忘れずに、日本社会で共存共栄できるように牽引を」と期待を込めた。藤木会長からは「日韓友好の歴史を止めることなく、次世代に引継ぎ、未来を見据えて共に歩んでいこう」と激励した。
第一部では朝鮮通信使シンポジウムが行われた。京都造形芸術大学の仲尾宏客員教授が「朝鮮通信使と韓日関係の未来」と題して基調講演し、竹内眞道氏(宗安寺住職)、門脇正人氏(愛荘町立歴史文化博物館顧問)、河炳俊氏(渡来人歴史館館長)、金団長ら4人のパネリストでディスカッションした。
映像で歩み紹介
◆長野…写真展と70年史の配布も
【長野】民団長野本部(朴永大団長)の創立70周年記念式典が2日、松本市内のホテルで開催された。民団中央本部から朴安淳議長、梁東一監察委員長、任泰洙、金利中副団長、韓賢澤副議長、駐新潟総領事館から鄭美愛総領事、来賓として長野県の阿部守一知事、長野県日韓親善協会の荻原清会長をはじめ、後藤茂之氏、務台俊介氏、太田昌孝氏、下条みつ氏、羽田雄一郎氏ら地元選出の衆・参国会議員と県議員ら多数が出席した。
また、神奈川、埼玉、山梨、西東京、新潟、栃木、茨城など関東近県の地方本部団長や役員250人が駆け付けた。
朴団長は「組織の基盤をつくりあげてきた1世たちの遺徳を偲ぶとともに、これからも祖国と在日同胞社会、そして地域日本社会の発展へより一層の団結を図っていこう」とあいさつ。呂健二中央団長(任泰洙副団長代読)も「2人の中央団長を輩出するなど輝かしい歴史を誇り、現在も隣県地方と合同によるオリニサマースクールなど全役員が一丸となって活動する姿は誇らしい限り」と称えた。
阿部知事も「長野県は今、ソウル市と江原道と友好都市を結び、韓国との友情が大きく深まっている。これもすべて民団の橋渡しがあったからこそ。引き続き協力をお願いしたい」と述べた。
会場には70年の歩みを紹介した写真が展示され、98年以降の歩みを紹介する映像が上映された。参席者には民団長野70年史が配布された。
(2018.12.05 民団新聞)