掲載日 : [2019-02-27] 照会数 : 5849
3・1独立運動100周年…歴史的意義再確認へ各地方本部が企画
[ 在日韓人歴史資料館の3・1節開催ポスターの展示 ]
講演会開催やポスター展も
映像作品を自主制作…大阪
日本の植民地支配からの解放を求めた1919年の3・1独立運動から100周年。民団大阪本部(呉龍浩団長)では職員が映像作品「3・1運動 あの日の喊声そして100年」を自主制作した。今年の3・1式典でお披露目する。このほか各地方本部でも趣向を凝らした企画で独立運動の歴史的意義を再確認する。
作品は2部構成。「あれから100年」で日本が乙巳条約(1905年、第2次韓日協約)で保護国化、1910年には韓国併合で朝鮮総督府を設置したことなど、日本の植民地政策を事実に即して淡々と振り返る。植民地下の朝鮮で第1次世界大戦後のナショナリズムの高まりが3・1独立運動に結びついたことを明らかにした。
後半は一転、「それから100年」と題して韓日国交樹立以降の明るい未来を展望する。
同本部の朴鍾寛事務局長は「3・1独立運動というと抗日、反日の面だけが描かれがちだ。だからこそ、私たちがしっかりした歴史認識を示しつつ、これからは多文化共生社会をめざしていくということを伝えたかった」と話している。
中央記念式典(中央本部主催、東京本部主管)は第一部の記念式典後、第2部は東北アジア歴史財団理事長、韓日歴史共同研究委員、北海道大学と東京大学特任教授などを歴任した鄭在貞氏を講師に特別講演会を持ち、第3部の茶話会で参加者との意見交換会を予定している。
関連映像制作…京都
京都(金政弘団長)は京都韓国教育院の姜星鎭院長が新たに作成した15分ほどの関連DVDを上映する。併せて3・1節の意義を再確認するため、京都国際学園の朴慶洙校長が講演を行う。
広島(李英俊団長)でも駐広島総領事館の金宣杓総領事による講演を予定している。今年は韓国学園の生徒たちにも参加を呼びかけていくという。神奈川(李順載団長)では殉国烈士の独立精神を継承し、韓日親善へのより一層の寄与をめざした基調講演を予定。
愛知(朴茂安団長)は岐阜(董勝正団長)、三重(殷慶基団長)との合同開催。250~300人規模で100周年にふさわしい規模を目指す。
福岡(李相鎬団長)では40、60、80代をパネリストに迎え「私にとっての3・1とは」と題したパネルディスカッションを行う。進行は李団長が務める。
在日韓人歴史資料館では、韓国中央会館1階ロビーに『写真で見る民団70年史』(1967年)から抜粋した3・1節開催のポスターを企画展示している。
(2019.02.27 民団新聞)