掲載日 : [2019-03-06] 照会数 : 6738
韓国人旅行者の交通トラブル急増 民団支部が対策に一役...対馬
[ 民団対馬支部が参加して開かれた対馬の「訪日外国人交通対策会議」 ]
【長崎】韓国からの観光ブームに沸く「国境の島」対馬。昨年は韓国からの入国者が40万9882人と過去最高を記録した。これに伴いレンタカーによる交通事故も増えていることから、全島レベルとしては初の「訪日外国人交通対策会議」が2月18日、市内で開かれた。
会議には官公庁とレンタカー事業者のほか、「韓国人旅行者支援センター」を併設する民団対馬支部(金鍾鎬支団長)から石在訓事務部長が加わった。市総務課地域安全防災室の担当者は「民団ができたので一緒に対策を考えてもらいたかった」と話している。
対馬南警察署によれば、昨年の交通事故件数は461件(1~10月)。このうち韓国人がレンタカー運転中に起こしたのは54件で全体の約12%。17年1年間の52件をすでに超えた。幹線道路以外では道路幅が比較的狭いうえ、韓国では車が右側通行で交通ルールが日本と異なることなどが事故の背景にあるとみられている。
会議では民団対馬支部の石事務部長が①韓国語と英語の道路表示板の拡充②視野の確保できない曲線道路に反射ミラー以外に動作探知センサーと警告灯などの設置③観光地やショッピングモール、ホテルなどの出入り口に韓国語の案内板を拡充するよう提案した。
訪日韓国人にとって対馬は「安・近・短」の外国旅行先だ。11年から釜山と対馬の両岸を結ぶ運航会社が3社に増え、船も大型化・高速化。釜山に近い比田勝港への入国は南側の厳原港のほぼ倍になっている。さらに、円安ウォン高が追い風となったようだ。
このような中、今年1月から業務を開始した民団対馬支部の存在はこれからさらに重要になってくるものとみられる。
(2019.03.06 民団新聞)