掲載日 : [2019-03-06] 照会数 : 13469
「3・1独立運動」100周年...全国民団で記念式典
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民族自尊の精神 世代超え継承 「韓日友好」など4項目決議
1919年3月1日、韓半島全域で200万人以上の民衆が「大韓独立万歳」を叫び、日本の植民地統治に反対した。「己未3・1独立宣言」が宣布された「3・1独立運動」から100周年を迎えた1日、全国各地の民団で記念式典が開かれた。参加者は①3・1運動100周年を契機に先烈たちが命をかけて希求した民族自尊の精神を胸に刻み、世代を超えて継承する②北韓の核廃棄を強く求めると同時に自由民主主義に立脚した平和統一が実現するために寄与する③在日同胞が安全かつ安定して生活できる環境づくりに邁進し、在日同胞の権益を守るために尽力する④多様な人士が共存できる共生社会の実現に向けて良好な韓日友好増進のために積極的に寄与する‐との4項目の決議文を採択した。
「共生社会」を訴え...中央
韓国中央会館(東京・港区)で開かれた中央本部主催、東京本部主管の中央式典には、民団中央、東京本部の団員や傘下団体の婦人会、青年会、学生会員ら約300人が参加した。
東京本部の金秀吉団長は開会辞を通じて「祖国の自主独立のために闘った殉国義士の偉大な3・1精神を継承し、民族的アイデンティティーを持って、民族差別を扇動するヘイトスピーチを根絶しよう。そして、100年前の3・1独立精神を今の時代に合わせ、生きて呼吸する平和の精神に作りあげよう」と呼びかけた。続いて呉永錫副団長が「己未独立宣言書」を朗読した。
その後、文在寅大統領の記念辞を李洙勲駐日大使が代読した。その中で文大統領は「「三・一独立運動の精神が民主主義の危機ごとによみがえった」とし「平凡な人々が各自の力と方法で我々みんなの民主共和国を築いてきた」と主張した。親日残滓の清算も外交も未来志向的に行われなければならないとした上で、「韓半島の平和のために日本との協力も強化する」との方針を示した。
中央本部の呂健二団長は「3・1運動から100年の歴史を振り返り、私たちにとって何が大切であるかを、あらためて心に刻みたい」とし、「それは①自由民主主義に立脚した平和統一②韓日友好親善③在日同胞の生活を守ることだ。3・1精神を受け継ぐ意義を改めて共有し、韓半島の平和と安定、共生社会の実現に貢献していくことを誓おう」と訴えた。
南照男東京本部議長が決議文を朗読し、満場一致で採択された。
最後に青年会東京本部の秋里亜副会長の先導で、「3・1精神を世代を超えて継承しよう」「自由民主主義に立脚した平和統一実現へ寄与しよう」「共生社会の実現に向け韓日友好増進へ寄与しよう」など、全員がシュプレヒコールした。
第2部は東北アジア歴史財団理事長、韓日歴史共同研究委員、北海道大学と東京大学特任教授などを歴任した鄭在貞氏を講師に特別講演会を持ち、第3部は韓国大使館が主催の茶話会で参加者が意見交換した。
自主制作映像を鑑賞...大阪
時局講演会に100人...沖縄
【大阪】
大阪本部(呉龍浩団長)の記念式典は大阪韓国人会館に団員ら500人が参加して開催。初めに、100周年を記念した同本部独自制作の記念映像を鑑賞したあと、呉泰奎駐大阪総領事が大統領記念辞を代読。続いて呉団長が「3・1独立宣言の偉大な意志を継承しつつ、高い意識水準を持ち合わせた国民、市民に成長できるよう、惜しみない努力をしていくべき」としながら「民間レベルでの交流を継続し、地域社会の発展に努力していこう」と呼びかけた。
【兵庫】
兵庫本部(李圭燮団長)では、本部会館ホールで120人が参加した。
移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)の鳥井一平氏を招いて「入管法改定」をテーマに記念講演会が行われた。
また、同本部ではプレイベントとして2月27、28日の両日、韓国映画上映会を開催し、延べ160人が来場した。
【京都】
京都本部(金政弘団長)は関係者ら約200人が参加した。
京都国際学園の金周映さん(高1)が韓国語で独立宣言文を朗読した。
第2部では、朴慶洙京都国際学園校長が「韓国人における3・1運動の意味と教訓」と題して自ら製作した映像を交えながら解説した。
【宮城】
宮城本部(金政郁団長)は来賓、団員、関係者含め100人が参加した。金鉉哲東北大学教授による「布施辰治、人に対する信頼と愛情」の特別講演会が行われた。
この後、婦人会が準備した韓国料理を味わった後、3・1節関連動画のDVDを鑑賞した。
【長野】
長野本部(朴永大団長)は本部会館大ホールで開催。己未独立宣言書を長野韓国教育院で韓国語を学ぶ団員ら7人が交代で朗読した。
第2部は「空と風と星の詩人尹東柱の生涯」の映画上映会が行われた。
【新潟】
新潟本部(李鐘海団長)は本部会館で開催、約50人が参加した。李団長は「崇高な先烈義士の精神を改めて思い起こし、意義を心に刻み共生社会の一員として地域社会に貢献していこう」と呼びかけた。
第2部は「空と風と星の詩人尹東柱の生涯」の映画上映会を行った。
【千葉】
千葉本部(金鎭得団長)は本部会館で開催。金団長は「韓半島における誠の独立とは、北韓住民が自由と民主主義の中で共に共栄、共存していける韓半島になってこそ、独立宣言文の意義が生かされる」と強調した。
第2部として「空と風と星の詩人尹東柱の生涯」の映画上映会が行われた。
【西東京】
西東京本部(全實団長)は本部会館に70人が参加して開催。
第2部で韓国映画「ラストプリンセス」の上映会が行われた。
【静岡】
静岡本部(李宜弘団長)は1部記念式典では李団長が「特に静岡では朝鮮通信使の平和外交をコンテンツに、その価値を県内に広げていきたい」と述べた。
第2部では、「徴用工問題について」をテーマに李康成副団長が講演会を持った。
【広島】
広島本部(李英俊団長)は2日、本部会館に120人が参加して開催。
金宣杓駐広島総領事が「3・1独立運動と臨時政府100年」をテーマに講演会を持った。
【沖縄】
沖縄本部(金仁洙団長)では那覇市内のホテルに85人が参加して開催。金団長が中央団長の記念辞を代読した後、「愛国先烈たちの非暴力平和運動の精神を継承すると共に新しい100年に向かって、私たち民団も祖国の平和と繁栄のため努力して行こう」と力説した。
式典後の第2部として、民主平和統一諮問会議日本地域会議が主催し、民団と沖縄県日韓親善協会の主管で世宗研究所首席研究委員の陳昌洙氏を講師に「韓日関係の未来」と題した時局講演会が行われ、約100人が聴講した。
【山口】
山口本部(林源玉団長)は下関市のシーモールパレスで開催し70人が参加。
金宣杓駐広島総領事による、江華島条約から大韓帝国樹立、3・1独立運動までの歴史的経緯についての講演会が行われた。
(2019.03.06 民団新聞)